クオリティとはなんぞや

最近、どこぞやの記事で、記者がクオリティって画質のことですか?と言っていて、いやいやとなったが、実は画質とクオリティの見分けのつかない人は多いんじゃないかなあ。

でも結局クオリティってなんなの?

画質と同じものに線の量とか情報量の多さがある。
綺麗な線に、沢山書き込みがある絵
これは、画質と同じような扱いでクオリティが高いとされている絵だ。
一方で、画質を高めるというのはノイズの可視化でもある。多くの職人はノイズを負の対象として考えるが、ノイズが情報量を高める場合も沢山ある。
でも情報量の多さがクオリティと繋がるわけではない。
フラットデザインや、広告レイアウトなどは情報量を少なく制限して、クオリティをあげている。

アニメには劇場作品と、テレビ作品でクオリティレベルが分けられる。
当然、劇場作品のほうがクオリティが高いことが多い。

アニメーション表現でテレビと劇場作品のクオリティの差は実は、絵の細かさではない。キャラクター絵においてはテレビの方が多かったりする。
(でも劇場作品は模様が作画だったりする)
ではなにがクオリティを分けてるのか?

「キャラクターと環境が連動している」

例えば、主人公が通った足場が時間差で崩れるとか。車に乗っている人が、車の揺れに対してちゃんと揺れ続けているとか。
そういうことを演出のレベルを超えて当たり前にやるのが劇場作品の作画なのだ。

一方、テレビシリーズでそういったことは、何かしらの演出があってやっと実現できる。当たり前に求めるのは酷だと思う。

環境がキャラクターと連動することで、キャラクターが世界にいる。という感覚になる。とても上品なアニメーション。

自分は劇場作品の、環境の影響を当たり前に描くってことについていけなかったことがあるので、テレビ的な省エネで良く見える方向を考えていきたいな、と今は強く思います。

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