ザ・メンタルモデル・ワークブックの読書会をはじめます
オリジナル記事は以下です。
なにするの?
『ザ・メンタルモデル・ワークブック』(略称TMMW)の読書会をはじめます。
この本は、『ザ・メンタルモデル』(略称 TMM)で解説されている、痛みを回避するために出来上がった無自覚な信念である「メンタルモデル」に先立ち、「自分を観る」ことを行って「自己分離から統合」に向かう考え方・観かたをワークを通じて学びます。
いきなり「痛み、不安、恐れ」を観るのは誰しも抵抗感があります。その抵抗感を少しづつ取り去っていき、自分を観る ステップを提供してくれるのが、TMMWです。
ひとつずつ本書のワークをすすめていくことによって、「自分を丁寧に観る」ことができ、その結果として、仕事、家庭を含めたその人の人生が豊かになる、入り口になると私は信じています。
本について
TMMWのワークの内容は、もともとは著者の由佐さん、中村さんが提供しているJourney to the Source(JTS) 統合プログラムの一貫でした。私は昨年からこのJTSを受講し、本書のワークを数ヶ月かけて一通り実際に体験し、その場で「自分を観る」ことで「自己分離」に気づき、それを統合にむけ方向づけすることを体感しました。
TMMWは、JTSという有償プログラムの内容を一冊の本にまとめたという点でも大きな価値がありますし、著者の二人はその内容を多くの人に体験してほしいという願いがありこのような取り組みをされたそうです。
著者の中村さんに連絡をして、読書会について相談をして開催することにしました。
なぜやるのか?
ここで少し「なぜ本書の読書会を主催するのか」について簡単に述べておきます。
そもそもTWW(『ザ・メンタルモデル』)に興味を持ったのは、自分が直面期(自己分離している人生でいろいろ極まって困難にぶつかる時期)に移行して、一度自分のそれまでのものが瓦解していきました。そこから、外に目を向けるのでなく、内に目を向けることで囚われを少しづつ手放しながら再構築している段階でした。
購入して一旦積ん読しておいたTMMをふとしたきっかけで読んでみると、それまで薄々気づいていた事が書いてありました。
「あっ!自分が辿ってきたのは、ここで言ってる直面期→自己統合期だったのかもしれない」
と感じたのです。
しばらく、TMMを人にすすめることをしていたのですが、由佐さんの講座があると知って、その答え合わせをするためにJTSプログラムに飛びこみました。そのプログラムの中で気づいたのは、私が想像していた以上に「自己分離」が進んでいたことでした。
ここで言う「自己分離」とは、人生の中で「痛みと出会った時に、自分の生存のために、本来の自分にあるものを自分から切り離して、二度と痛みを味合わないように回避する」という意味を指します。
TMMの面白いところは、他人からみたら(本人でさえも)悩みや問題を抱えていなさそうな人ですら、痛みの回避行動で生きているということです。この痛みの回避行動で駆動している振る舞いの総称を、TMMでは生存適合OSと呼んでいます。
この「回避行動」というのが曲者で、たとえば、私自身もそれまで「自分の強み・個性」としてアイデンティティに感じていたものが、実は自己分離の末に生まれたものだと気づき衝撃を受けました。「人と違うことをしようとする・同じが嫌だ」という性格は、実は「本当はみんなと同じになりたかった(でもできなかった) 痛みから逃れるために「人と違ってもいい、むしろ、違うことがいいんだ!」という信念と克服行動を生み出していたという構造だったのです。(私の痛みは他にもいくつかありますが、ザ・メンタルモデル的には「ひとりぼっちモデル」が一番強いようです。)
由佐さんは、生存適合OSの呪縛から抜け出すために、痛みや無自覚な信念が引き起こす構造を知り「あるもの(痛み、信念、回避行動)があるんだね」と認めることが必要だと言っています。それらが「いい・悪い」とレッテルをつけるのではなく存在そのものを認めてあげることです。そうすることで、自分の行動を俯瞰的に見ることができるようになり、無意識ではなく意識的に行動の選択ができます。
由佐さんは、回避したくなる痛みは、自分がありたい世界の願いにつながる糸口であるとも言っています。つまり「痛み」とは「あるはずのものがない」痛みであり、自分が欲しかった「あるはずのものがある世界」を作り出していくことが、その人の願いだととらえます。
身体的な痛みもそうですが、痛みとはフィードバックであり、その痛みの奥の意味を読み解かなければ、人は痛みから逃げるか、無視するか、克服することしかできません。「いのちの願い」の存在を痛みが教えてくれていると考えれば、痛みを無視したりなかったことにするのでなく、痛みの存在を味わい、その奥にある、本来自分が望んでいた世界に向かう、という由佐さんの提唱する未来像に共感します。
TMMWのワークは、無自覚なまま人生を駆動している自分の仕組みを知る入り口と考えています。
また、そんな深刻にならなくても、自分の無意識の行動がどのように生まれているのかを知ることができると「そうだったのか!」という大発見です。そして、それまで自分を守ってきてくれた生存適合OSに「これまでありがとう、そしてこれからは自分で道を歩いて行くよ、さよなら」が言えるようになるんじゃないかと感じてます。
どうやるの?
読書会は、本を読み、ワークを行い、内容や疑問点、感想を分かち合う、という流れで進めていく予定です。
誰かの悩みを聞いて、誰かが解決するということはありません。ひたすらワークを通じて「自分を観ていく」ことを、一人ではなく、皆で一緒にやっていくということを繰り返します。私自身も、改めてワークを進めながら再度自己の分離を見ていくことにします。
TMMWに収められている12のワークは、きっちりやるのが目的ではなく、ワークを通じて自分の内面に起きたことを感じ取ることが大事だと述べられています。「このワークブックの使い方」というパートで次のようなことが書かれています。
「きっちり・正しくやろう」と考えるのでなく、疑問点や納得いかない点があってもいいのでやってみて、その結果を日常で自分の内面で検証し続けるということです。
ではワークを他の人とわかちあうことの意味はなんだろう?と考えてみると、自分だけでなく他者を知ることで、人間に対しての理解が深まるという点につきます。それぞれの人が抱えている不安、怖れに敏感になり、他者そして最も身近な自分を受容することに近づくと考えています。
大切なことは「感じること」です。頭で考えるのでなく、身体で感じることです。
進め方は、ひとまず上記のように仮置しています。この後どのように変わるかわかりませんが、何が起きてもいい、どんな体験があってもいい、そういうスタンスで、この読書会を開催していく予定です。
最後に
自己分離の統合について本気で学びたいのであれば、私のように由佐さんらの講座に参加するのが一番近道だと思います。
現在は、JTSプログラムは構成が変わって、以前のTMMWにあたるJTSプログラムは、本書をベースにしたラーニングサークルという講座になっています。
ラーニングサークルでは、TMMWのワークを由佐さんらと共に作り上げた三好さん、鈴木さんらが中心となって開催しています。私も受講の際に二人にお世話になりましたので、本読書会を通じて興味を持たれた方、より深めたい方は参加するのをお勧めします。
ラーニングサークルはすぐに満席になってしまうので、その前に自分なりにTMMWワークしておくのが良いと思います。その一つの手段として、本読書会が役に立てば幸いです。
最後に読書会は以下になります。
皆さんの参加をお待ちしています。
皆様のサポートによって、より新たな知識を得て、知識と知識を結びつけ、実践した結果をアウトプットして還元させて頂きます。