~U~ 私にとってあなたとは
『まりこ明日遠野来ない?』
1通のメールが私の心を奮い立たせた。
その1時間後
私は遠野に帰るため電車に乗った。
《遠野が私を呼んでる》
頭がお花畑の人みたいだけど本当にそう思った。
その日のお昼
バイトの休憩中に古民家を宿泊施設にする話をしていた。
「私それ遠野でやってました。」
ふとリンクしたU(旧 佐々徳)の改修工事。
‐ また、今度ゆっくり帰って旅の話しなきゃな。
‐ 日曜、Uで面白そうなイベントやるんだ〜行けたら良かったな、、
その時私は忙しいを理由に逃げた。
6月14日は母の誕生日
初めてのお給料でお母さんが大好きなウニ買って送る予定だった。
‐ ウニって郵送できるかな
なんて独り言いって夜イオンに向かった。
そんな時あのメールが来た。
『まりこ明日遠野来ない?会ってほしい人がいるんだ』
胸の鼓動が耳まで聞こえた。
Uの面白そうなイベントのメールだった。
「今から家帰りたいんだけど車出して貰っていい?」
お姉ちゃんにすぐ電話を入れて最低限の買い物をしていた。
「お釣り614円のお返しです。」
‐ お母さんも帰ってきてって言ってる。
《遠野が私を呼んでる》
やっぱり頭はお花畑だった。
メールから1時間後
私は駅にいた。
メールから3時間後
私は実家にいた。
大好きな遠野には私の大好きな人がいた。
大好きな遠野には私の『居場所』があった。
私にとってあなたは私の戻ってくる所。
私にとってあなたは私に愛をくれる所。
あなたにとって私は?