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移動のスキマ時間を有効活用して 500 字日記

移動時間の 1 時間を利用して、500 字。

スキマ時間を利用するのがとことん苦手だった。というか、今も苦手。細切れにされた 30 分や 1 時間に自分が何をできるのかがあんまり把握できていないし、何かをできる気もしない。

大切なこと、しんどいことに取り掛かるためには少しばかり助走が必要な人間なので、短い時間・微妙なコンディションではなかなか手を出すことができないのである。だから、スキマ時間は諦めると決めた。

大学受験のときも、学校と塾以外では勉強を一切しないと決めていた。電車で通学するときは音楽を聴くか本を読むかゲームするかしていた。決めないと、スキマ時間を無為に過ごしてしまった自分に何か敗北感に似たモヤモヤっとしたものを抱えさせられてしまうから。この時間は無駄にすると、決めてしまえば心は平和だ。

スキマ時間を有効活用せよ、という、どこの誰が言っているのかわからない謎の大声はよく耳に届く。どこの誰が言っているのかわからない大声は、なぜかぐさりと耳に届く。なんなんだろうね、あれ。困ってしまうよ。

心を守るための決めごとは大事。だから今日も、移動中のスキマ時間はこんな詮ないつぶやきごとに使うのだ。

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