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絵画と空の逆転にほくそ笑む 500 字日記

明日試験なので 500 字で、空の話。

今朝も散歩をしていたのですが、空がとても綺麗でした。朝 6:30 に家を出るとまだ太陽は姿を見せておらず、下から光に照らされた雲は影をかぶって紫に輝いている。少し霧がかってぼやけたその光景は、まるで絵画のようでした。

つくばに引っ越してきた理由の最も大きいひとつが「空が広かったから」だったぼくですが、空にこんないろいろな表情がある、ということは引っ越してくるまで知らなかったなあと、朝に外を散歩するたび、夕方に洗濯物を取り込もうとベランダに立つたび、しみじみ思います。

青々とした空はいつしか淡いパステルのグラデーションへ。やがて輪郭を持ったオレンジに変わり、濃紺と紫の妖しい時間を経て黒へと染まってゆく。朝登る陽は、これとは逆の表情を見せるし、雲や霧はその表情を無限に彩ります。

変化をつぶさに見つめ、その多様な表情にほれぼれする時間はとても尊い。東京では建物が多すぎて、空の姿なんて全然見えなかったし、見ようともしていませんでした。

まるで絵画のよう。

いやいや本来は絵画こそが、この景色を写したものであるはず。
その逆転のおかしさに、マスクに隠れてにやりとしながら。

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