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シン・鬼ヶ島の日常

「カッパさああん、今度の週末に美味しい深海魚を食べにみんなで地底湖探検行きませんか?」
「今晩飲み会やりますよ〜」
「富士山はどうやって行けばいい?」
「」

毎日がカオスであればあるほど実は脳が活性化され、その反動でオフの日は違ったスイッチが入ってしまうのを、おれはよく知っている。彼らは実に懇意にしてくれて、困った時は助け合えるし、何かと構ってくれる。それは本当に有り難いことだし、今後も共闘していく上で必要なチームづくりは上手く行っている気がする。しかしそれは、鬼たちとおれたちでは明確な違いがあり、それをお互いが理解している上でのコミュニケーション。それに味をしめておれが鬼になったとしたら果たして幸せなのだろうかというと、それはそれで苦労は絶えないだろう。織姫と彦星は天の川を挟んで愛を語り合ったものだが、年イチの逢瀬が丁度良かったのではないか。毎日会えるようになったらそれはまた…やめよう。
だから冒頭のように鬼たちが色々誘ってくれるのを感謝しつつ、10回に1回くらいの頻度で参加することにしている。おれもあいつらを嫌いじゃないし、嫌いになりたくないのだ。

各国の戦士たちもそれぞれの事情を抱えており、鬼ヶ島に来た瞬間に母国から遠隔のサポートが受けられず、電話しても素っ気無いとストレスフル。そいつらをなだめ、理解しつつ、この場を乗り切るために資材を探して集落を走り回ったり、みんな総出で戦ったりしている。おれたちは寄せ鍋のようなもの(闇鍋かもしれぬ)で、様々な背景や人種や雇用態勢の人が混在している。鍋の中で勝手に動き回ったり煮詰まったりしているのだが、最終的な終着点は同じで、今まさに行っている戦闘を終わらせて無事に帰ること。そうしないと鍋は空にならない。そしてせっかくなら美味しく召し上がって欲しいものだ。って食べられちゃうじゃん。例えが適当過ぎたが、チームワークというのは普段の仕事でもそうだし、世界全体も実は同じ地球人として考えれば同じチームであるべきなのだろうね。目的地を明確にして、それぞれが目指す。回り道してもいいよ。だが世界規模になると明らかに有害な奴も中には居るだろうし、同じ協調性を全員に求めるのは難しい。醤油味が好きな人もいれば味噌味が好きな人もいるだろう。しかしどれかに選択を迫られるなら、多数決とかぬるい事言ってないで、時には強力なリーダーが断固として豚骨味、と決断しなくてはならない事もあるだろう。そして核戦争が始まったり宇宙人がそろそろ攻めてくる事を考えると、この銀河系レベルでの統治も次の視野に入ってくるのは至極当然。まずは地球🌏全体を一つの国家にして、共通言語を決め、世界政府が統治する。銀河系にも出せる限りの人材(語学堪能な人、やまちゃんとかw)を送って駐在する。駐在員がYouTube投稿できるようにWiFiルーターを各星に配置する。明日にでも始めた方がいい。

その一歩として、来週は飲み会に参加しようと思います。