鉄砲玉になりたい【定期】

狙いを定めたらバーン!って一直線にそこへ向かえたならどんなに良いだろうか。
最近思うのは海外への強い憧れ。どの国ってところまで絞れてはいないけど、「あの辺」というターゲットはいくつかある。今やってる仕事の業界が日本国内ではいい加減煮詰まっていて伸びしろが少ない。国際的な競争力もあまり無く、国内で食い合いをしているのが関の山だ。そこで政治的に忖度しながらどんぐりの背比べを続けているくらいなら、サクッと海外のフィールドに行ってそこの文化を一から吸収してみたい。絶対面白い。そういうきっかけが、例えば握手ひとつ決まれば、あとは渡航や移住なんて簡単なものだ。家族は付いてこないかもしれないが、時々会えればいい。おれの人生だ。

折しも先日訪れた北関東の陸の孤島(通称鬼ヶ島)でたまたま話しかけてきた印度人はなんと、かつておれが訪れた弊社印度支社の元社員だった。弊社を退職・転職後に紆余曲折あり、たまたま来日したらバッタリ会ってしまったというわけ。え!なんだよその因縁!目指すものが同じだと世界はこんなに狭いのだ。印度は途上国というイメージが強いがその分、先進国が完成させた技術を取り入れるのが上手いので、下手すると飛び級で追い越してきたりする。そういう貪欲なところ、日本人はそろそろ必死で学ぶべきなのだ。頭のいい奴もごまんといる。人口も減ってきてるし、すぐ抜かれちゃうよ、日本。

将来を見越して転職サイトに登録したりSNSで繋がりを築いたりして情報収拾してきているが、転職未経験のおれとしては宇宙空間に放り出されるようでまだ踏み切れない。
が、そう思っているのは本人だけで、実は周りからは既に「糸の切れた凧」と揶揄されたりしている。本人的には自分のしてきた事の筋を通したいだけなのに、気がつけば多数決の皆さんの方向からずいぶんと外れてしまった。

最近救われたのは、年を経て「管理職じゃなく、生涯現場を選んだ人」たちに合うチャンスが有ったこと。これは大きかった。決して消去法で現場に居るのではなく(そういう人も多いけど)、本当に仕事が出来る優秀な人は自分の居場所を選ぶことが出来る。社内外交や人脈も含めてその人のスペックなのだろう。
残念ながらおれの会社にはそういう素敵な人は居なかったが、「こういう人になりたい」という人物像を実体として捉える事が出来たのは大きな収穫だった。

結論としては「鉄砲玉でなぜ悪い」ということ。現場として技術者として、問題に直面した時の答えを多く持っている者が一流。そこにはノウハウに加えて「時間軸」も含まれるので、一本の電話を受けた30分後には手当たり次第の荷物を持ってもう移動を始めていることだってある業界なのだ。
管理職も重要なポジションだが、現場は経験が物を言う。常にピリピリした緊張感に晒されていないと鈍ってしまう。脇目を振っている場合ではないのだ。光り輝く鉄砲玉になるべく、確実に歩を進めて行きたいと思っている。(最後はかっこ良くまとめてみた!)