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The Life in the United States 16.1 〜LWC Injury in Soccer〜

こんにちは、Kiyoです!
閲覧ありがとうございます!


この前、選手達にプールリカバリーをさせたのですが、久々のrefreshmentで、興奮して動物園みたいになっていました。

なので、電車ごっこの要領で一列に並ばせ前の人の肩を持たせて、まず歩かせます。
次に走らせます。次にスキップさせます。
この辺から、また動物園なので、ホイッスルを吹いてハンドジェスチャーで指示を出します。

ここのサッカー選手はホイッスルに従順です。

多分、イルカとか日光猿軍団とかの調教師ってこんなんだろうなと思いつつ、プールリカバリーを楽しみます(もちろん選手達をリスペクトしてますよ)。


さて無事、調教師としての道を着々と歩んでいっているところで、今回はLindsey Wilson Collegeのwomen’s soccerの時によく合った外傷について書いていこうと思います。

はじめて、ATっぽい事を書くかもですね。
あ、外傷の解説等はしません。

それではいきましょう!


1. プロフィール

まずはLindsey Wilson College women’s soccer teamのプロフィールやバックグラウンドです。

選手数: 20人前後(シーズン中に加入や脱退があるため)
年齢: 18-23才
身長: 155-180cm
体重: 55-70kg
国籍: アメリカ、スイス、イタリア、スウェーデン、ドイツ、オランダ、デンマーク、セルビア、ポルトガル、メキシコ、パラグアイ、コスタリカ、ウガンダ、日本


うん、多国籍過ぎですね。笑
アメリカ人は3人くらいしかロースターにおらず、ほとんどヨーロッパの選手達でした。
これはNAIAということが大きく関係しています(今度NCAAとの違いを書きます)。

チームのプロフィールはだいたいこんな感じです。



2. 頻発外傷・障害

一番多いのは膝に関するケガですね。
ACLやMCLはもちろん、腸脛靭帯炎や膝蓋腱炎、膝蓋下脂肪体炎、タナ障害などです。
Overweight気味の選手やモデル体型のヨーロッパ人が多く筋力不足の選手が多かったのが要因ですかね。


次に足部関連です。
足関節捻挫や足底腱膜炎、アキレス腱炎などです。
アメリカの大学サッカーは8〜12月、2〜3月の間しか活動しないので、オーバーユース(というより、いきなりロード量が増えること)による足底やアキレス腱の問題がシーズン初めに頻発します笑


最後にハムストリング・股関節周りの問題です。
内転筋系、大腿四頭筋もしくは腸腰筋、ハムストリングなどの筋系、股関節のつまり感などです。
筋系の問題では余程のことがない限り、MRIを取れないので簡易的なgradingですが、軽度(数週間)のものがほとんどで、中程度(1ヶ月くらい)以上のものは稀でした。僕のいた時は。
これは競技レベルと強度が関係してると思います。


腰部に関するものは殆どなく、温熱やストレッチ等で解決出来るものが多かったです。


チームにSCコーチがいないため、十分なストレングストレーニングが出来なかったことや、injury prevention menuの時間も満足に取らせてもらえなかったこともあり、最初の年はシーズン始めのケガが多かったです。

これは僕のミスというか、至らなかった点でもあります。
また、選手達がリハビリをちゃんとやったことがなかったり、やってはいても痛みが無くなったらそこで終わりにさせていたケースが多かったようで、痛くなくなるとトリートメントに来ないことが多くありました。

なので、働き初めの2週間くらい練習前後のミーティングひたすら、痛くなくても違和感があったら相談すること、僕がもう来なくて良いと言うまで来続けること等を徹底して言い続けました。

その甲斐あってか、それからは僕が言わずとも自分で来てリハビリをやるようになったり、違和感があると教えてくれるようになりました。
その反動か、そんなん大丈夫だよってことまで伝えるようになったのは少しめんどくさかったですが、知らないよりよっぽどいいですね!



3. その他の外傷

あと、多いのが脳震盪です。
女子サッカーの脳震盪発生率は他のスポーツと比べても高く、現に僕の出勤初日に1人出ました。

地方の大学でドクターも常駐でなく、脳震盪も重度でないとドクターに見せれないので、脳震盪については必死で勉強しました。


その他で多いのは、靴擦れです。
これ意外と対処がめんどくさいんですよね。

汗をすごくかくので工夫してラッピングしてあげないと一瞬で取れます。
だからと言ってぐるぐるに巻けば言い訳もなく、足関節のROMの妨げにならないように巻くことを心掛けます。
選手によって制限がかかってる感はまちまちなので、選手たちと模索しながらbetterなところを探します。
この時僕はbestを見つけようとはしません。
その理由は今度書きましょう。


次に便秘です。
女性ということや、みんな留学生で慣れない食生活(全員寮生活で学食で3食とります)ということもあり、便秘が多いです。
そのため、その辺のことについても調べて、これ食べてみろだ水飲んでみろだいろいろカウンセリングをします。


最後に、月経に関連するものです。
アスリートが僕に対してオープンになってくれていたので、割とこの手の質問?悩みを多く聞きました。
月経異常が多く、だいぶ遅れているということを聞き、性交渉はあったかなど、けっこう際どい質問を聞いたりします(もちろんコンセントは取っています)。



4. その他

普段、おそらくアスリート達は僕のことをお兄ちゃんくらいの感じで見ていたので、色々な相談をしてくれました。笑
これに関しては完全に業務ではありません(選手のメンタルコンディショニングと言われれば業務範囲かもしれませんが)。

恋愛のことや、進路についてのこと、アメリカのビザのことなど多岐にわたります。
一番びっくりしたのは、彼氏をふってきたパラグアイ人がAT Roomの僕のオフィスに来るや否や、号泣し始めたときでした。

ひとまず泣けるまで泣かしおいて、15分くらいしたら理由を聞きます。

大好きだけど、色々な事があるから別れを決意したと。

よしよし、とりあえずポジティブなことと自分の経験談等を話して落ち着かせます。

そんなことをしていたら、その話がチーム内で回って、Kiyoに相談するといいという風潮が生まれました。

仕事が増えました。笑



5. まとめ

LWCのwomen’s soccerは多国籍で文化がとんでもなく入り混じってたので、それぞれの文化に寄り添いつつ、公平性を保つというところを気をつけました。

また、今までのスポーツ医療水準にも違いがあるので、丁寧に図やイラスト論文のグラフ等も使って、口頭だけでなく視覚的にも理解できるようするなどの工夫もしました。
しかも、僕は医療英語を医療英語で学んだので、普通の英語を使って話さなくてはならず、これがめちゃくちゃ大変でした。

また、リハビリも見た事もやったこともないようなメニューがあったりするので、それをデモンストレーションする必要があるので、それのトレーニングしたりもしました。(AT自身がトレーニングする必要があるかは今度書きましょう。)

ただ、選手が復帰した時の嬉しさや、お礼の言葉を貰った時の嬉しさを知ると、ある意味快感でそれまでの苦労は吹っ飛びます!


次回はLWC 陸上のケガについて書いていこうと思います!



ここまで読んでいただき、ありがとうございます。

BOC-ATC(certified athletic trainer)、柔道整復師、日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー、英語学習、アメリカ留学、アメリカ就職などなど、僕にお手伝いできることがあれば、どしどしご相談ください。

あと、感想ありましたら、よろしくお願いします。

Everything is going to be fine.

Kiyo



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