The Life in Japan Another Story within Episode 3 〜日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー〜
こんにちは、Kiyoです。
閲覧ありがとうございます。
帰国後の自粛もやっと解けて、髪の毛を切ったり、FXの口座開設も完了したり、脱ニートを目指し始めました。
依然、ニート爆進中です。
さて、今回は少し時間が空いてしまいましたが、前回の通り、アスレティックトレーナーについて、書いていこうと思います!
ちょっと長くなるかもしれないので、目次で適当に飛ばしながら見ていただいても大丈夫です。
それではいきましょう!
1. アスレティックトレーナーとは
アスレティックトレーナー (AT) とはスポーツ現場で選手が怪我をしたときの応急処置や傷害の評価、復帰までのリハビリ、プロセスを考えたり、傷害の予防のために働く、”トレーナー”の一つです。 今ではスポーツ現場だけでなく高齢者の健康づくりや、一般企業への派遣、一般健常者に対しての運動処方など職の幅が広がってきています。
日本では”トレーナー”の資格が乱立しており、また、トレーナーの資格を持たずともトレーナーや、ATを名乗ることができます。
ATは日本スポーツ協会(JSPO)の試験に合格することで取得できる資格ですが、柔整や鍼灸、理学療法士(PT)などの国家資格ではなく、公益財団法人からの民間資格になります。
なんで、極論、紅茶検定とか猫検定とかと同じです。笑
数多くいる”トレーナー”ですが、ATは民間資格といえど、日本ではpriorityの高い資格です。
例えば、オリンピックの公式トレーナーはJSPOのATの資格を持っていないとなれません。
プロサッカーやプロ野球もそのはず。
今、JSPO-AT は4500人くらいいます。
日本のスポーツマーケットから考えればとても少ないと思います。
あとのブログで書きますが、少ないけど必要かというと…という感じです。
読んでくださっている方で、じゃあトレーナーとATって何がそんな違うのよ、となると思います。
なんで、その辺いきましょー!
2. アスレティックトレーナーと”トレーナー”の違い
まずは前述した通りATの資格は基本的にはJSPO公認でしか取得することはできません。
もうひとつ、ジャパン・アスレチック・トレーナーズ協会認定アスレチック・トレーナーというものがあるらしいですが、これは基本的にはATとしての認知はまだされていないと思います。
“トレーナー”の方々は柔整、鍼灸、PTなどの医療資格を使って、スポーツ現場などで活動されています。
大きな違いは、
・どこに活動の重点を置いているか。
・Evidence-Based Medicineであるか。
の2つが顕著だと思います。
2.1. どこに活動の重点を置いているか
一つ目の活動の重点においては”トレーナー”によってばらつきはあると思いますが、大雑把にまとめて、治療にfocusしている方々が多いと思います。
なので、トリートメント系のセミナー沢山やってます。
対して、ATの僕たちは、現場での救急、応急処置を一番に考えるように教育されます。
僕的にいつも知らない人に説明する時は、スポーツ現場のレスキュー隊と言っています。
もちろん、トリートメントやリハビリもしっかりと学びますが、やはり、救急処置や外傷の予防にfocusをしており、その点は誰よりもプロだと胸を張れるポイントかなと思います。
2.2. Evidence-Based Medicineであるか
さっきから、Evidence-Based Medicine(EBM)ってなによ、ってなると思うので、少しこれを先に説明すると、根拠ある医療と呼ばれ、理論や実験を重ねて、科学的に証明された医療になります。
例えば、今、各製薬会社や研究所がCOVID19のワクチンを必死になって作っています。ニュースでたまに人体実験のフェーズに移行したとか、深刻な副作用が出たとかやっていますね。
これらのワクチンはこういった、Trial and Errorを繰り返し、洗練され、僕たちの手に届くことになります。
例えば、このワクチンが人体実験とか無しに、提供され、深刻な副作用が僕たちにも大きな確率で起きるとなれば、打ちたく無いですよね?
僕は絶対打たない。
なので、Trial and Errorを繰り返し医療の安全性、再現性が確立されたものが世に出てきて、またそれがEBMと言われます。
手っ取り早く言えば、論文が世に出て、これ効果あったよ、理論はこうよってなってるやつです。笑
かたやEBMでないのは、こうやると効くのよなんでか分からんけどていうのです。
これが悪いとは言いません。
これについても後日書きます。
そんなんで、ATの話に戻ります。
多くの”トレーナー”の方々はEBMという概念が抜けてます。まずEBMの教育を学生のうちにされないので、その考えの基盤がない、業界的に経験が重要視されるというような理由からあまりEBMの考えは根付いていません。
なので、discussionをしていて、そのevidence(論文)どこにある?とか聞いても、その答えは返ってはきません。
もちろんその辺しっかりと学んでる”トレーナー”達もいるとは思いますが、一般的な場合です。
対照的にATは学生の時から、evidenceと口酸っぱく意識づけされます。
プログラムによって差はあると思いますが、大体どこもそうです。
僕の大学の先生方はこの辺すごくて、入りたての頃は頭おかしくなるくらい、evidenceって言葉聞きました笑
いい例としては、柔整の教科書に参考文献はほとんど載っていませんが、ATの教科書は参考文献だらけです。
参考文献がないということは、誰かの経験や、感覚、考えを元に書かれているということ、参考文献があるということは実践・検証をして、科学的にpositiveなりnegativeなり効果が証明されているということです。
ちなみに、negativeの結果というのも、とても大切でEBMを考える時はpositiveだけでなくnegativeな結果も見る必要があります。
3. AT界ってどんなとこ?
ATは横の繋がりが強く、狭い業界です。
噂とかすぐ広まります。
いい例として、就職活動の時は、大学の先生や知り合い・先輩のATから職場を紹介してもらうケースが60〜70%くらいあります(体感です)。
なので、学生時代からコネクションやソーシャルをして繋がりを広げる事がとても大事かと思います。
コネと聞くと、聞こえが悪いかと思いますが、そんなことは全く無く、それが出来るのも立派な能力でコミュニケーション能力が必要であったり、自分の考えがしっかりしていないとできないので、ATとしてはとても大切な事だと僕は考えています。
ちなみに僕はこの辺、まるで出来なくて、日本でもアメリカでも大変な思いを毎回しています。
この辺は今後の大きな課題です!
さて、それではATってどこで働くのか。
その辺、いってみましょー!
4. どこで働くの?
ATの就職先は、プロスポーツ・実業団・大学のスポーツチーム、整形外科、柔整や鍼灸の治療院、スポーツジムが主になってくると思います。
プロスポーツチームは人気があり、やりがいがとてもある就職先です。
また実業団や大学のチームも安定していて、スポーツに深く関われる就職先です。
ただ、上記の就職先は数も少なく、競争率もとんでもなく高いので中々取ることが出来ません。
そうなってくると、整形外科や治療院に就職をして、リハビリなどを担当しつつ、そこからスポーツチームに派遣という形が多くなってきます。
ここは整形外科や治療院がそういうコネクションや契約を持っているかに関わってくるので必ずしもスポーツに関われるかは分かりません。
最後にスポーツジムに就職です。
最近、日本でもフィットネス文化が盛んになってきて、ただトレーニングすればいいという考えから、ちゃんとトレーニングしたいという需要が増えてきたため、その点からもATのスポーツジムでの需要も高まってきていると感じます。
そうなってくると給料どうなのって思いますよね。
はい、そこみていきましょう!
5. 給料どのくらいなの?
Googleとかでエゴサーチすると平均年収は200〜400万程度で出てくるかと思います。
少し開きが大きいですね。
これはATが民間資格というのが大きく関係してきます。
AT自体は医療行為は禁止されているので(応急処置は出来るから、そんな感じでだいたいやってますが)、僕と同じように、他の医療資格を持っているケースが多いと思います。
なので、まず、ATの他に医療資格を持っているかというのが給料に大きく関わります。
プロチームや実業団・大学のチームは給料も高い方なので、柔整・ATといったダブルライセンスだと取られやすいかと思います。
給料についてはスポーツ自体の人気やチームの大きさによるのでまちまちですが、月収25〜35万くらい、ヘッドアスレティックトレーナーなどになると年収800〜1000万くらいになると思います。
次に整形外科や、治療院で働くという方法です。
これも整形外科や治療院によりますが月25万円前後が多いと思います。
最後にジムに就職です。
Anytime FitnessやJoy Fitのようなところにはあまり就職しないとは思います。
ATやPT、ストレングスコーチ(CSCS)が開業しているジムに就職することが多いと思います。
周りから聞く話では、こちらも月25万円くらいになると思います。
6. 卒業後すぐにATとしてのキャリアを選ばなかった理由。
一番最初の自己紹介でちょろっと書いたのですが、実はATの資格を取得・大学卒業後、日本の大学院に進学しました。
やっと一つ目の色々あってのとこまで来ました、長いな笑
https://note.com/kk_eigtbb/n/n39df8d7821af
僕のAT取得時は、多くの大学がATプログラムを新設しだし、日本スポーツ協会も過去問の公開を始めたりと、ATの数を増やしていこうという最初の時代でした。
そこで、今後ATとして、活動していくためには他と違う強みを身に付けたいと思い修士課程に進学することにしました。
またEBMにとても興味を持ち、そこのとこをもう少し勉強したいと思い進学しました。
この辺から僕の人生どんどん変化していきます。
やっと書ける。
さて、長くなったので、ここは明日書きますね。
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
BOC-ATC(certified athletic trainer)、柔道整復師、日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー、英語学習、アメリカ留学、アメリカ就職などなど、僕にお手伝いできることがあれば、どしどしご相談ください。
あと、感想ありましたら、よろしくお願いします。
Everything is going to be fine.
Kiyo