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5人きょうだいという共通点~ソリ〜

スオスダイ!カンボジアの国際協力NGO CBBでインターンをしています、やましたです!

暑い日が続きます。

この前事故った怪我も、次第に良くなってきています。

他のみんなも覚えた日本語、『痛い』を使いたいのか、毎回怪我したところを見せて『いたい〜』と言っています。

さて、今日はCBBで一緒に生活をしている、住み込みスタッフのお話をしたいと思います。

ソリ(15歳)

ソリは15歳の男の子です。
彼の紹介をします。

小学校6年生で学校を退学した彼は、文字の読み書きができません。母子家庭で、5人兄弟。
家族6人で暮らしています。彼自身は上から2番目なのですが、兄弟みんな、学校に行っていません。
家に自転車が1台しかなく、誰が学校に行くか毎日喧嘩が起こるので「みんな行かない」と決めたそうです。 学校を退学した理由を尋ねると、「文字の読み書きができないため授業についていけなくなった」と言っていました。
また、カンボジアでは休み時間になると、学校にある売店でジュースやお菓子を買う習慣があるのですが、「家が貧しくて毎回買うお金が無く、友達と比べて自分が惨めに思えて嫌だった。」と教えてくれました。

※クラファンサイトから引用

彼がここに来たのは7月のはじめ。

前々から、住み込みスタッフチームが彼の家にアプローチをしていて、彼が住み込みスタッフとして来ることが決定しました。

スタッフのプットくんのバイクの後ろに乗ってきた彼は、とても小さく、15歳という年齢にも関わらず、幼いな、という印象でした。

『チョムリアップ・スオ。クニョムチュモォ アヤ』

と言っても

「バー(はい)」

としか話さない。

緊張しているのはその姿から分かったのですが、これはコミュニケーションがなかなか大変そうだな、と思いました。

その夜、一緒にご飯を作ることになり、どうしようかな、と思っていた時

彼はプット君からの質問で『ご飯を炊くことができる??』

と聞くと、『チェ』(できる)

といい、ご飯を炊いてくれました。

物静かでしたが、やはり、カンボジアの子供は家の手伝いをしっかりして、私よりもたくましいな、という彼の長所を見つけました。

それから1ヶ月、一緒に過ごしてみて
まだまだ子供っぽい一面もあり、突然市場でスーパーマンの人形を買ってきたり、あひるを自転車の籠の中に入れてCBBに連れてきたり。

インターン生にもかまって欲しいのか、インターン生の名前を誰よりも呼んでくれます。

そんな、ソリ。
勉強面でも成長がありました。

ソリは母国語であるクメール語が書けません、読めません。

CBBに来てから、彼はまずはクメール語の勉強をはじめました。

クメール語は子音が30個近くあり

『コーコーコーコーンゴー、チョーチョーチョーチョーニョー』

と、呪文みたいです。

それを毎日唱え、書くソリ。

日本語は『あいうえお』から『わをん』
までの46字を覚えると、日本語を読むことができます。

それに加え、漢字も学校でしっかり教えてもらうので、生活していくとができます。

ですが、母国語であるクメール語は子音も多いし、母音も多い。

発音記号とやらもあるし、A子音O子音によって、母音の読み方も変わるし………

と、本当に難しいです。

それを学ぶ機会を初等教育で逃したり、それについていけなかったりすると……

本当に深刻な問題だと思います。

私はクメール語の成長具合などは分かりませんが、毎日頑張って勉強しているソリを見ると

ここでクメール語が読めるようになって、書けるようになるだけでも彼の人生は大きく変わるのではないかと思っています。

彼は、それにプラスして日本語を学んでいます。

今、ひらがなを読めることができるし、何も見ずに書くことができます。

そして、彼の1番の強みは耳の良さだと思います。

クメール語が書けない彼はおそらく、クメール語を『耳から取得』したのだと思います。

耳で聞いて、話す。

その能力が彼はとてもすごい。

例えば、インターン生が口で『おはよう』と言う言葉を教えると、綺麗な発音で『おはよう』と返すことができます。

耳で聞いた言葉を何度も繰り返し、文字に書き、覚えていくのは彼のスタイルです。

『できる、できる、できる、できる…………』

そうすることで、彼のボキャブラリーはどんどん増えています。

そんな彼の成長を見るのが本当に楽しいし、これから先ももっと、日本語を習得できるように授業をしていきたいと思います。

ソリとの共通点

さて、どうして私がここまでソリをべた褒めするのか。

それは、私とソリにはある共通点があるからです。

それは何かと言うと

『5人きょうだいの上から2番目』

だということ。

それだけではないのですが、それが1番大きいかもしれません。

私は日本でもどこでも

「兄弟姉妹は何人いるの?」と聞かれるのが好きです。

「5人姉妹」と答えると、皆が目を丸くしてびっくりした反応をしてくれるからです。

5人姉妹の上から2番目。

それが私のステータスでした。

カンボジアでも、それはびっくりされるのですがきょうだいが多いのなんて、こっちでは当たり前です。

さて、ソリの話を冒頭でしました。

彼は5人きょうだいの上から2番目。

きょうだいみんなで誰が学校に行くのかケンカになるから、みんなで学校に行かないことを決めた、と言います。

日本とカンボジア、私とソリ。

比べるのは好きではないのですが、共通点があると、やはり比べてしまいます。

私は姉妹が多くても、毎日学校に行くことが出来ましたし、学校に行くためのランドセルや、勉強するための机、ペン、ノートなど当たり前のように買ってもらうことができました。

下の妹は、姉達の3つのランドセルを日替わりで使ったり、私が使わなくなった学習机を使ったりしていましたが、それでも不自由なく学校に通うことができました。

姉妹みんなが、学校に行き、それぞれの人生を歩んでいます。

私達は歩いて学校に行けたから、ケンカをすることもない。

勉強は苦手だったけど、全くわからなくなって勉強に置いていかれることも無い。

進級試験なんかない。
もちろん、エクストラクラスなどもない。

そんな、不自由ない学校生活を送ってきました。

ですが、ここカンボジアに来て、住み込みスタッフたちと出会って、教育が全ての人に与えられていない現実を目の当たりにしました。

ソリのように、家庭が貧困で兄弟も多くて、学校に行きたくても、行かないという選択をせざるを得なかったり。

エクストラクラスのお金が払えなくて、授業に全くついていけなくて、学校をやめたり。

両親の借金を返済するために、学校を辞めてまで家庭の労働力として働く選択をせざるを得なかったり。

私たち5人姉妹と、ソリたち5人きょうだい。

同じ5人きょうだいなのに、国が違えばここまで違う。

それが不幸せか、と言われたら、それもまた違うような気がします。

幸せは誰かが上から目線で決めるものではありません。

でも、もし学校に行けないことに対し、彼らが何か負い目をおっていたら

彼ら自身が『学校に行きたい』と心から叫んでいたら。

その時は、NGOの出番だと思います。

様々な理由があって、この場所で生活をすることを選んだ住み込みスタッフたち。

彼らの思いはひとつ。

『もう一度、学校に通いたい』

その思いを実現するために、私たちNGO CBBは動き始めます。

皆様の力で人生が180°変わる子供が目の前にいます

今年の7月から、私たちNGO CBBはソリはじめとする住み込みスタッフプロジェクトを開始しました。

彼らとの関わりや、住み込みスタッフプロジェクトとは何かというのは以前のnoteを参考にしてくださると嬉しいです。

彼らと生活しはじめて、2ヶ月が経とうとしています。

メインの『学校にもう一度通う』ための支援(以下、復学支援)は、カンボジアが今は休み期間のため10月頃になる予定です。

復学のためには、転校費や制服費など費用がかかります。

貧困家庭から出てきた彼らは、そのお金を負担するのは難しいです。

復学しても、通うための脚がないと、また学校を辞めてしまいます。

その負の連鎖を断ち切るために、この住み込みスタッフプロジェクトがはじまりました。

『ひとつ屋根の下で一緒に暮らし、一緒に勉強する』

彼らは勉強したいという意志を持っています。

ですが、貧困という環境により、その選択を閉ざされようとしています。

それをどうにかしたい。

だけども、このNGOには大きな問題があります。

それは支援を続けていくための資金不足です。

ご存知のとおり、NGO CBBは大手ドナーからの支援解除のため、資金不足に陥っています。

今、既に住んでいる彼らを支援し続けるためには、お金が本当に必要です。

学校に行きたいと願って、CBBに住み込みはじめ、日本語を勉強しはじめ、人生を変えるための1歩を踏み出した3人の子供たちが、今私の目の前にいます。

その子達のために、私も力になりたい!!

今、心からそう思います。

同じCBBのインターン生の声からはじまった、このプロジェクト。

主体は違えど、心は同じです。
みんな、この子達のためになりたい。

住み込みスタッフたちがこれからも安心してCBBで勉強ができるように

私たちNGO CBBは

クラウドファンディング

に挑戦します。

カンボジアの農村部。

家庭が貧困であったり

親が借金をしていたり

そんな理由で本人が勉強したいって意志とは逆に、

学校を辞めて家庭のために働かないといけない子供たちがいます。

私のインターン先に一緒に住んでもらって

【学校にもう一度行って】

日本語や英語を勉強しながら語学力をつけて、

将来的には都会の大学にいって、

仕事を見つけて、貧困から脱出しよう、

というプロジェクト。

カンボジアは、学歴や語学力が直接収入につながり、出来ればできるほど、どんどん給料が上がる現状にあります。

都会の子供たちは、お金もあるし、
教育の機会もあるけど、

農村部の子は、貧困な家庭も多いし、

逆に学校を辞めないと生活できない子供たちが多い現状を、カンボジアの村で4ヶ月生活して見てきました。

そんな子供たちが

出会うことのなかった日本人と出会って

一緒に住んで1番近いところで言語を学んで

学校にも通うことができて

学んだことか将来的に仕事に繋がって

その子自身も家族も貧困から抜け出せるかもしれない

って、すごくいいなって思いませんか?

それを実現させるためには、皆様のご協力が必要です。

皆様の力で、人生が180°変わる子供が目の前にいます。

私たちと、彼らが出会わなければ
彼らはもう一度学校に行くことはできなかったかもしれない。

もしかしたら、大人になってもおじいちゃんになっても、母国語の文字が読めず、成長し続けるカンボジアという国に置いていかれ、今よりも過酷な人生を歩んでいたかもしれない。

18歳という若さで出稼ぎに行ったり、工場で働いて、結婚するかもしれない。

それを本人が望むなら、この話はここで終わりです。

でも、そうじゃない。

彼らは自分の口から勉強したいといいました。
彼らの両親も、それを望んでいました。

彼らの意志と、私たちCBBの願い。

それがぶつかった今、続けていかない訳にはいきません。

だけども、CBBにはお金が無い。

ですので、皆様の力をぜひ貸していただけないでしょうか。

少しでもカンボジアの子供たち、住み込みスタッフの彼らたちの力になりたい!

カンボジアの教育支援をしたい!

世界を変えたい!!!

ぜひ、一緒にやりましょう!

このクラウドファンディングは9月からスタートします。

これまでも、これからも、noteで、彼らのことを発信し続けたいと思います。

今後とも、NGO CBBの挑戦を見守ってくださるとありがたいです。

ご寄付でなくとも、拡散していただけるだけでも大きな力になります。

ぜひ、皆様のご協力をよろしくお願い致します。

CBB 長期インターン生 山下純乃

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