クラファンにかける山下の想い
សួស្តី!カンボジアの国際協力NGO CBBの長期インターンの山下です。
昨日9/2の日本時間の朝8時から
CBBのクラウドファンディングがスタートしました。
学校に行きたくても行けない状況下にいる
子どもたちに、教育へのフリーなアクセスを
カンボジアの農村部の小さな村に、家庭の貧困や様々な理由で学校を辞めざるを得ない子供たちがいます。
「学校に行きたい、でも………」
そんな
「本人の意志だけではどうすることもできないこと」を手助けするため
CBBは、退学した中高生を対象に復学支援・大学進学支援プロジェクト=「住み込みプロジェクト」 を立ち上げました。
そして、子どもたちが復学するにあたって必要な費用を集めるべく、クラウドファンディングに挑戦しています。
CBBのクラウドファンディングのサイトは以下のリンクから確認できます。
https://readyfor.jp/projects/NGOCBB
早速、多くの方からご寄付をいただいております。
より多くの人にカンボジアの教育の現状や、学校に行きたくても行けない子供たちの存在を知ってもらいたいです。
今日からも引き続き、ご支援と拡散をよろしくお願い致します。
今日はプロジェクトにかける山下の想いをお伝えできたらいいなと思います。
カンボジアの教育に関わって
私はカンボジアにこれまでで5回来ました。
高校1年生の時に初めてカンボジアを訪れた時から、将来はカンボジアに住み、何かカンボジアの人たちのためにしたい!
と思っていました。
そして、今年4月から念願のカンボジアへの片道切符を手に入れ、カンボジアに向かうことが決定しました。
カンボジアの国際協力NGO CBBのもと
8カ月間、インターンを行ってます。
カンボジアに行く前は、CBBスクールのことは全く分からず、どんな子供が来るのだろうとワクワクしてました。
実際に来てみて、子供たちは午前中に公立学校に行き、午後からはCBBスクールで日本語や英語を学んでいる、ということを知りました。
子供たちは身なりや、交通手段には差があるものの、みんな学校に行っているという共通点があり
ここの地域の人たちは学校に行くことができて
そんなに貧しい家庭じゃないんだな
と感じていました。
カンボジアの学校教育について考えたのは、小学校訪問をしてから。
近くの小学校の6年生の授業をみました。
6年生。12歳。
体格に個人差があるのは承知ですが、明らかに12歳よりも上の子どもがいました。
そこではじめて、カンボジアでは年齢≠学年だということに気がつきました。
そう。カンボジアには落第があるのです。
そして、それに加え、学校を中退する子供がいることも知りました。
学校を辞めるというのは、どのくらい重大なことなのでしょうか。
わたしは小学校で、文字の読み方を習いました。
文字の書き方も習いました。
ひらがな、カタカナ、漢字、文法、単語……
すべて丁寧に教えていただき、今、こうやって文章で思いを伝えることができます。
算数は苦手でしたが、足し算と引き算と、かけ算と、わり算。
全てできます。一応。
社会の授業では、日本のことや世界のことを知りました。
どのような歴史があり、今、どんな影響がある。
フランシスコ・サビエルが日本に来なかったら、私もクリスチャンではなかった。
そんな壮大なことも知ることが出来ました。
理科の授業でも、いろんなことを知りました。
ほとんど覚えていませんが、硫酸の匂いを嗅ぐ時は手であおいで嗅ぐということは覚えてます。
油は引火しやすいので、火に近づけてはいけないということも、アルコールランプやガスバーナーから学びました。
忘れたこともありますが、生活に必要なことを学校の授業という形で学びました。
生きていくための知恵と知識と技術を、学校から学びました。
それがもし、十分に受けられなかったら……
考えてみてください。
それはとても、深刻な問題だと思いませんか?
母国語が読めない。書けない。
計算ができない。
自分の国の成り立ちが分からない。
化学の現象が分からず、危ない目に合うかもしれない。
それを学べるのは、学校です。
しかし、カンボジアは、学校に行くことが当たり前ではないんです。
辞めなければいけない子がいるんです。
そんな子に出会ったのは、今年の6月でした。
数ヶ月前、学校を辞めた子、ダエン
ダエン。17歳の男の子です。
彼に出会ったのは2019年の6月18日。
カンボジアは祝日でした。
ちょうど、代表のマサさんとスレイリャが奨学金制度の手続きなどで村に来ていました。
その時に『奥の方の村に行ってみるけど、行く?』とお誘いをもらい
「行きます!」といって
インターン生のさやちゃんと一緒にバイクでCBBから10km以上離れた村に行きました。
昔、このあたりからCBBに住み込みで来られていた人がいます。
彼は、CBBでの住み込みを経て、今メコン大学という大学の日本語ビジネス学科にいます。
その彼が住んでいた村に近いところにトゥメイ村というところがありました。
そこでお話を聞いた時に出会ったのです。
ダエンに。
彼は5人きょうだいの末っ子。
遠くの学校に通っていましたが、数ヶ月前に退学し、家にいるとのことでした。
学年を聞くと中学二年生と言っていました。
17歳の、中学二年生。
既に3歳くらい学年が遅れています。
3歳差は、私の年齢でいうと20歳の子。
私だったら、自分より下の子と勉強するのは屈辱かもしれません。
彼はどうだったのか、分かりませんが、彼にはもっと深刻な問題がありました。
それは、彼の両親の借金です。
その借金を少しでも返済し、家庭が少しでも豊かになるよう、彼はすぐにでも働きに出なければいけない。
そんな状況でした。
18歳になると、工場で雇ってもらい働くことができます。
労働力として、一家を支える一員として働きます。
そこで、彼と彼の両親ににスレイリャを通して、この住み込みプロジェクトのお話をしました。
その時の彼は、少し戸惑っていました。
一人で行くのは恥ずかしいから、一緒に辞めた友達が行くなら、行きたい。
そう返事をもらいました。
帰り道、彼はどんな道を選ぶのかな、と内心ドキドキでした。
どんな返事が来ようとも、彼を支えていきたい。
そんな気持ちでいっぱいでした。
そして、7月。
ダエンがCBBに来ることが決まりました。
友達が来なくとも、ひとりでも行く。
そう決断したダエンは、本当に凄いと思いました。
来てからも、すぐに日本人がいる環境に慣れ、たくさん勉強しました。
あれから、2ヶ月が経ちました。
ひらがな、カタカナを全て覚えた彼は
今、いろんな言葉を吸収しています。
クメール語と日本語の辞書が使えるようになりました。
覚えた言葉を積極的に言うようになりました。
日本人のお客さんが来たら、積極的に挨拶をするようになりました。
また、そんなダエンを見て、他の住み込みのスタッフ達も一生懸命日本語を学ぶようになりました。
そんな彼らを近くで見ていたからこそ
そんな彼らの家に赴いて、そこで彼と出会ったからこそ
今回のプロジェクトには、特別な思いがあります。
まだまだ先まで見ていたい。
帰国して終わりにしたくない。
多分、他のインターン生もそうでしょう。
インターン先で知り合って
一緒に生活して仲良くなって、日本語を教わって、彼らからもクメール語を教わって。
そんな彼らのことが、みんな大好きです。
そんな彼らのために何かしたい。
彼らの存在を多くの方に知ってもらいたい。
そして、彼らの願いである【学校復学】の夢を叶えてあげたい。
そんな思いが込められています。
皆様へお願い
今回、この住み込みプロジェクトと
クラウドファンディングを通して
たくさんの方に、住み込みスタッフの彼らの存在や、カンボジアという国に興味関心をもってもらえたら嬉しいです。
そして、少しでも彼らのために何かしたいという方がいらっしゃいましたら、ぜひご寄付をよろしくお願い致します。
ご寄付は出来なくとも、TwitterやInstagram、Facebookでシェアしてくださるだけでも、とても大きな力になります。
やましたがクラファンやっとるらしいよ
そう、お話してくださるだけでも嬉しいです。
わたしたちのしていることは、
大海の一滴に過ぎません。
ですが、もしこれをするのをやめれば、
大海は一滴分小さくなるでしょう。
クラウドファンディングがはじまり、2日目が終わろうとしています。
はじまったばかりですが、既たくさんの方にご支援と応援をいただきました。
Ready forの注目のプロジェクトのトップにも取り上げていただき、いいスタートダッシュを切ることができました。
本当にありがとうございます。
クラウドファンディングは始まったばかりです。
明日からも、プロジェクト達成に向け頑張って行きたいです!
応援よろしくお願い致します。