住み込みスタッフを探そうと思ったわけ
スオスダイ!カンボジアの国際協力NGO CBBの長期インターン生のやましたです!カンボジアに来て、早くも3ヶ月が経とうとしています。もうこっちにいる方が普通の生活みたいになってきました。
さて、今日も引き続き、住み込みスタッフのお話をしたいと思います。
住み込みスタッフについて、インターン生の間で議論を重ねていろんなことを話し合っています。
そこで、今日は住み込みスタッフを探そうと思ったわけというタイトルで、私の考えを少し。
住み込みスタッフの必要性を感じた、インターン初期
私がインターンをはじめたのは、4月のことでした。
インターン生は初め、わたし1人で、頼る人もいなかったため、ひとりで授業をしていました。
クメール語は分からず、身振り手振りでどうにか伝えようとする日々。
ひらがなや、簡単な単語(動物や果物の名前)の授業はなんとか成り立っていました。
ですが、高校生の授業となると、自分の中でとてつもなく難しく感じ、日本語の教え方を勉強しなければいけないな、と思いました。
教育学部に通っている新しいインターン生、さやちゃんが来てからは、高校生へ教えることへのハードルはクリアしました。
しかし、文法や活用など日本語教育で大切なことを伝えるには、まだまだ語彙力が足りないことに気が付きました。
そんなタイミングで、過去のインターン生の皆さんがCBBスクールにいらっしゃり、その時はじめて住み込みスタッフのお話を聞きました。
過去にいた住み込みスタッフのみなさんと、一緒に住んで、日本語や英語を学んで、習得した後は通訳に入ったり、一緒に授業をして、住み込みスタッフの方にも授業を担当してもらって………と、まさに、今自分たちが望んでいる形でした。
そこから、自分たちも住み込みスタッフを探し、同じサイクルを作りたいと思いました。
もしそれが実現できたら、カンボジア人がカンボジア人に日本語を教えることができ、より一層理解が深まるのでないでしょうか。
そんな期待を胸に、住み込みスタッフプロジェクトが始まりました。
しかし、現在の問題点は
その事に関して、議論を重ねています。
しかし、思ったように話し合いが前に進んでいきません。
それもそのはずです。
私たちが、住み込みスタッフが必要だと思った時と、今の状況をくらべると、明らかに違うからです。
まず、人数の問題があります。
今は日本人インターン生が5人。
今後、多くて6人から7人と、人数がまだまだ増えていく予定です。
そして、カンボジア人スタッフは1人。
この人数で住み込みスタッフが増えた時、どのような生活がはじまるのか、想像ができないことが不安要素になっているのかもしれません。
また、住み込みスタッフがCBBに来られた時、住み込みスタッフにどんな役割を担ってもらうのか、慎重に話を進めないといけません。
まずは1日のスケジュール。
住み込みスタッフの対象は高校や中学を中退した子供たちです。
第1の目標は、その子供たちの復学支援です。
復学するとなると、高校や中学校に行く時間が必要になります。
また、勉強時間も必要になるでしょう。
そうなった時に、CBBのことと、学校の勉強の両立が大変になってきます。
そういう時に、その住み込みスタッフの負担が大きくなりすぎないよう、マネジメントが必要になります。
その役割をインターン生の中から担う人が必要になると思います。
住み込みスタッフを探すためには、インターン生側の心の準備と、住み込みスタッフを迎える環境面の準備、どちらも必要になります。
誰かひとりがやりたい、という思いでやるのではなく、ここにいるみんなが納得した上で、みんなが住み込みスタッフを万全に迎える態勢ができた上で、このプロジェクトを進めていきたいと思います。
わたしはどんなサイクルを作りたいのか
住み込みスタッフの終着点はどこなのか。
住み込みスタッフが来ることで、彼らの日本語のレベルをどのレベルまであげるのか。
住み込みスタッフを経て、高校を無事卒業して、彼らが目指すところはどこなのか。
もし、それが叶わなかった時、どう対処するのか。
住み込みスタッフを迎える上で、その制度の目指すべきところを決めなければ、続けていくのが難しくなるかもしれません。
「カンボジア人自身の手による教育支援」
それを目指していくためには、この住み込みスタッフをどんなサイクルでまわしていったらいいでしょうか。
以下は、わたしが考えているサイクルです。
1、中高中退者を対象に復学支援を行う
→学校を中退した子供たちが、再び学校に行き、教育を受ける機会を取り戻し、高校卒業レベルまであげる。将来の職業や、進路の選択肢が広がる。
2、CBBで日本語、英語を学び語学力をあげる
→学校とは別に、CBBで一緒に日本語や英語を勉強することで、住み込みスタッフの語学力をあげる。インターン生との日常生活に困らず、授業の際の通訳などを通して役割ができる。
3、住み込みスタッフが授業を行う
→ある程度の語彙力がついた時に、住み込みスタッフにも授業に入ってもらう。まずは通訳から入り、慣れてきたらひらがなを教える担当など、簡単なことから教える仕組みを作る。
カンボジア人同士、クメール語で教えることで生徒の理解も深まる。
4、新しい住み込みスタッフへの引き継ぎ
→もし、新しい住み込みスタッフが来た時に、1〜3と同じことをするが、その際に先輩の住み込みスタッフが新しく来た子の引継ぎ係を任せてみる。CBBに先にいた住み込みの先輩が、授業面のことや生活面のことを教えることで、お互いの理解も深まるし、日本人インターン生も一から全部教えなくともまわっていく。
5、卒業後の進路を決める
→高校卒業する年齢になると、進路選択が必要になる。CBBで日本語、英語を学ぶことで卒業後の進路としてプノンペンの日本語学校や大学進学など、選択肢が広がる。この場合CBBスクール内での活動は終了となるが、この進路が将来、就職や収入に繋がる第一歩となる。
6、日本人インターン生、カンボジア人住み込みスタッフでCBBを運営する仕組みの完成
→このようなサイクルを繰り返していくと、いつかは日本人インターン生とカンボジア人住み込みスタッフが共同で生活し、一緒に授業をして、いつの日か日本人がいなくなってもカンボジア人スタッフだけでスクール運営ができる日が来るのではないか。
これらのことは、わたしの理想も入っているかもしれませんが、こんなサイクルができたら、いいなと思っています。
住み込みスタッフと、一緒にスクールを運営するしくみ。
それがいつの日か、高校生の間に広まって、高校を中退しても、こんな場所があるんだよ、と生徒同士の口コミで伝わって、じゃあちょっとCBB行ってみようかな、と思ってくれる人が出てきたら。
高校中退者のセーフティーネットまではいかないかもしれませんが、そんな場所になったら。
人生の逆転を、CBBで。
わたしは、この住み込みスタッフプロジェクトにそんな期待を込めています。
CBBが、彼らの人生を少しでも良くするきっかけや選択肢のひとつになれば。
彼らの人生を歩んでいくのは、彼ら自身です。
貴重な彼らの時間を、未熟な日本人インターン生が左右するかもしれません。
ですが、CBBで勉強して、住み込みスタッフとして働けて、よかった!!!!
と、思ってもらえるように全力でぶつかり、全力で関わっていきたいと思います。
そのための準備を、インターン生みんなで進めて万全の態勢で迎えたいです。
がんばります!!!!
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