もたない
店出たら、やんでた。
傘、置いていくことにした。
「この傘、お店で使ってください」
これ、黙って置いていくと店が困る。
「忘れはったんや。あとで取りに来はるかもしれへん。傘立てにずっとあったら気になるし・・・」困りごとになる。
ところが言っておくと「あ。ありがとうございます」と笑顔が生まれるし、一本の傘をシェアできる。困りごとがシェアへと転換される。
傘というのは雨の日以外寝てる。
そう考えると、ふだんは寝てて、めったに起きない人というのが家やオフィスには多い。
下駄箱。寝てる靴だらけ。
クローゼット。たいていの服は寝てる。
電子レンジ。働き者のイメージ強いが、一日のうち働くのはせいぜい10分程度だろう。
プリンタ。ほぼ寝てる。実働週に10分もない。熱心に働くのは年賀状印刷時くらいで、季節労働者風ライフスタイルである。
FAX付き家電話。まず、起きない。眠れる美女。うちは用紙入れてないから営業ファクスも来ない。
そもそも電話が鳴らない。鳴っても営業しかないから出ない。それも年に4回あるかないか。
そういや、JOYWOWオフィスにはこんなん、おる。KAIGIO(かいぎおー)。
オンラインミーティングやセミナーで使う。
記憶では、一回しか働いてない。たしか10万した。ギャラ一回10万。
ふだん、専用ベッドでぬくぬくしてる。
こいつ、起こして働いてもらわないと投資回収できないから周囲に無料で貸したりしたのだが、意外に出番ないみたい。
縄文時代は1万5000年。その間、戦争なかった。それが弥生時代になって稲作始まると戦争が生まれた。なぜか。
「ここからここまで、オレの田んぼ」
が始まったから。
縄文人は定住しない。基本、モバイルなライフスタイルだ。
移動にじゃまだから、必要最低限のモノしか、持たなかった。
あれ?
気になっていまWikipedia調べたら、定住したらしい。
まあ、いいや。
誰も縄文時代行ってないんだから、ぼくは「モバイルライフスタイル」とする(笑)
プリンタは持たないだろう。
かいぎおーも寝てるばかりだから持ち運ばない。
FAX、持たない。
傘、要らない。
電子レンジ。あったら便利だけど・・・泣く泣く手放すはず。
というか、縄文人は、基本、シェアしていた。
ヤマモトくんちにはFAXあるから、いるとき、借りればいい。
その代わり、うちの電子レンジ、使ってもらっていいよ。
うん、ありがとう。
ところが弥生になると「オレの土地」という「所有」概念が生まれる。
「所有」を大和言葉へと開くことができない。
縄文人が使っていたのは原始大和言葉、基本、ひらがなで意味の通じる単語会話してたはず。
足は「そく」ではなく「あし」
腹は「ふく」ではなく「はら」
首は「しゅ」ではなく「くび」
口は「こう」ではなく「くち」
星は「せい」ではなく「ほし」
月は「げつ」ではなく「つき」
太陽は「たいよう」ではなく「おひさま」
雨は「う」ではなく「あめ」
つまり、漢字の音読みではなく訓読みで会話してた。
大和言葉で生活してると、戦いにならない。
ところが、「所有(しょゆう)」が生まれると、「手放したくない」「所有欲」となり、戦い、争いが出てくる。
朝からカンカンとうるさく工事してる。
タワーマンション建設だろうが、言い換えると「所有を建設」してるわけであり、「争いのタネ」を創造している。
縄文人に憧れるぼくとしては、これからできるだけ所有を減らしていくつもりだ。もともと家は持たない。興味ない。蔵書の概念ない。だから自分の著作も捨ててきた。
所有するから、「手放しがこわい」ストレス生まれる。
もたない。
これ、一番やね。