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開店前から儲けは決まってる

某地方の勉強会参加者名簿を事務局からもらった。

事前に各社のWebで下調べしようとした。

すると、なんと! 23社中12社、Webが存在しないか、あってもしょぼいものだった。

Webでその会社のバランスシートがわかる。

そして、マーケティング戦略(集客や人材採用)もわかる。

Webは集客だけではなく、良い人材確保のためのマーケティングツールなのだ。広報にも役立つ

JOYWOWは戦略的にたったの1枚にし、SNSをメインの発信装置としているのだが、どうもそういうコミュニケーション・デザインでもない。

Webがない、ということは、バランスシートが小さくまとまった商売をしていることがわかる。そしていまの時代、小さくまとまるということは先細りになるに決まってる。顧客は必ず新陳代謝するから。地縁血縁でなんとかやってるのだろうが、それでサバイブできるほど甘くない。

会計とマーケティングは密接に結びついていて、実は店を開店する前から決まってる。

損益分岐点売上高=固定費÷(1 - 変動費率)

固定費というのは、人件費、家賃、光熱費など、気絶しててもかかる費用。

また、借りて家賃なら費用だが、購入したら資産になる。

土地を買って、そこに店建てたらその費用全部が資産化する。

つまり、バランスシートが大きくなる。回転させるキャッシュが大きくなる。

水道光熱費は固定費として考えたほうが良い。来店客数で倍になったり半分になったりしない。たいてい決まってる。

なので、店の経費は大半が固定費なのだ。

変動費はお客さんの数で変わる費用。食べ物屋さんなら食材費や細かく言うとナプキンとかお箸とか。

だから、開店前から計算できる。

欲しい来店客数、欲しい客単価。

これをユーミンに倣ってデスティニー(Destiny)値と呼ぼう。

デスティニー値が決まればマーケティング戦略が決まる。

損益分岐点売上高=固定費÷(1 - 変動費率)

のポイントはひたすら変動費だ。

変動費率をαとする。

1 - α というのがミソで、これは実際にやってみるとわかるが分子の固定費をふくらませる。

仮に固定費を200万、変動費率αに一番小さい値10%を当てはめる。

200万÷(1-0.1)= 200万÷0.9=2,222,222円 つまり22万円強がふくらむ。

変動費率αに一番大きい値90%を当てはめてみると

200万÷(1-0.9)=200万÷0.1=2,000万! なんと、10倍になってしまう。0.1で割るということは、10倍するのと同じだから。

つまり、損益分岐点売上高、儲かりの水面は変動費率によって222万と2000万の間を行ったり来たりすることになる。これは算数であり、誰のどんな店でも会社でも等しく成立する。外国でも火星でも同じルールだ。

土地買って店建てたら、固定資産税もかかる。税は毎年出ていくキャッシュアウトだから、固定費化させて考えた方がいい。

ということで、あなたがどれだけ儲かるかは、実は開店前から決まってるというデスティニーでした。



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