空を飛びたいと思ったら、どうする?
空を飛びたいと思ったら、どうするか。
飛んでる姿を観察する。
「羽があるぞ。だったらぼくも羽とか翼をつけたら飛べるはず」
飛べない。
コウモリやムササビも飛べるが、彼らには羽も翼もない(コウモリの翼は正確には被膜)。
これをどう説明するか。
つまり、飛んでるハトや鷲に羽と翼があるからといって人間にもつけたら飛べるようになるというのはただの相関でしかなく、「AがBを引き起こす」という因果で説明していないために例外(コウモリやムササビ)を生んでしまう。
因果は例外を生まない。
「羽や翼をつけたら飛べるようになる」というのは、伝聞や噂と言っても過言ではないくらいにいい加減な話なのだ。
24日のニューヨーク株式市場でダウ工業株30種平均が史上初めて3万ドルの大台に乗せた。その理由として、米政権の移行作業が始まったこと、コロナのワクチン開発が進んでいること・・・などが新聞で報じられているが、これも相関でしかない。因果ではない。株価ほど、伝聞の域を超えないものはない。
役に立つケーススタディ・役に立たないケーススタディ
「こうすれば成功する」「あなたの会社が儲かる!」という「美味しい法則」、いまでこそあまり見かけなくなったが、一昔前は書店のビジネスコーナーはそんなんばっかりだった。いまもあるのかな。
それらすべてが役に立たない理由は、「羽をつけたら飛べるようになるわけではない」のと同じだ。相関や噂に過ぎない。
勉強熱心な人はいろんな本を読んで、ケースを学ぶ。しかしそのケースが役に立つのは「失敗例」のみである。
「なぜ成功したか」「うまくいった理由は何か」は、因果では説明できない。あくまで特定の条件と環境が揃った「結果論」でしかない。
スティーブ・ジョブズだからAppleを創業できたし、ジェフ・ベゾスだからAmazonを地球最大規模のアクセス企業に育てられた。
Amazonが売っているのは物品ではなくアクセスだ。例えば、キッチンペーパー「バウンティ」へのアクセスを売っているし、KindleやAmazon Prime はコンテンツへのアクセスを販売している。単なるネットショップではない。
それにひきかえ、「これをやったら確実に失敗する」というのは因果だから、役に立つ。
横浜にいる君が今日中に富士山登りたいとする。なのに羽田から那覇へ飛行機で飛んだら確実に登れない。
これは誰がやっても同じ結果になる。
失敗を経た後の鉄則は使える
商品ラインナップで、放っておいても「売れる商品」と、粗利が高いので本音では「こっちのほうが売りたい商品」の2種類用意しましょう、という鉄則は、これまでいろんなところが失敗してきた結果蒸留されたものだから、使える。つまり、血液中に「失敗」の流れているものは役立つのだ。
吉野家で牛丼や牛皿定食は確実に注文が入る(青)。
しかし本当に売りたい利益率高い商品はサイドメニューだ(赤)。
マクドナルドでハンバーガーは売れる(青)。
しかし本当に売りたいのはポテトやドリンクだ(赤)。利益が高いから。
これまでの歴史の中で、吉野家もマクドナルドも、数多くの失敗をしてきた。その失敗をふまえてのラインナップであり、「AならばB」という因果が成立している。だから使える。
このnoteもそうだけど、ぼくの発信はいつも「やり方」ではなく「あり方」を語る。
やり方は変化に適応できないけど、あり方はベースにどっしりある土台だから揺るがない。
と言いつつ「利益の出し方」なんてやってるんだけどね(笑)
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年内に3000人を目指してます。到達できなかったら丸坊主にせな、あかんねん(笑)