見て、頭の中へしまっておく
ねえムーミン こっちむいて
の曲しか記憶にないムーミンなのだが、
作者のトーベ・ヤンソンさんのドキュメンタリーを観て、実は戦争が描くきっかけになったと知り興味もった。
ロシアがフィンランドに侵攻した「冬戦争」(1939年)。
『小さなトロールと大きな洪水』はこうして生まれ、ムーミンシリーズの第一作になった。原型が出版に至ったのが1945年。
2作目にあたる『ムーミン谷の彗星』(KOMETEN KOMMER)。
KOMETEN KOMMER
日本語にすると
彗星が来る
要は地球最後の日になるかもしれないというムーミンたちの騒動なのだが、
ヤンソンさんは原爆から連想したらしい。
ヒロシマ・ナガサキが1945年、『ムーミン谷の彗星』は翌年発表されている。
そう、ふんわかしたイメージのムーミンだけど、実は現実に牙を剥くためだった。
物語が面白いのですいすい読めてしまうのだけど、ところどころ、キラリと光る。
ムーミンやスニフと旅をする
スナフキンの言葉
「なんでも自分のものにして、持って帰ろうとすると、むずかしくなっちゃうんだよ。ぼくは見るだけにしてるんだ。そして立ち去るときには、頭の中へしまっておく。ぼくはそれで、かばんを持ち歩くよりも、ずっとたのしいね」
旅といえば、スマホでいっぱい写真撮るよね
撮った写真、どうするかも考えず
子どもの運動会、ろくに見ずに、ビデオカメラに記録してた
いま、その映像、どこにあるのか、わからない
彗星が地球を破壊するかもしれない
でも、いま、ぼくたちは生きている
その瞬間を味わう
これ、ビジネスにもいえるかもしれないね
環境変化はいかんともしがたい
それでも、いま、ビジネスをやっていけている
お客さんが来てくれている
そのことだけでも奇跡で、楽しく、嬉しいことだ
見て
頭の中へしまっておく
ずっと楽しいね