「あなた」が職業
朝からClubhouseで主に女性たちのお悩みにリーダー(彼女がみんなの憧れの的、カリスマのようだ)が答える、というルームを聴いてた。彼女たちのお悩みのほぼ100%が「発信」についてで、ある人はキャリアコンサルタントでありつつ、キャリアカウンセラー国家資格の指南役もやっていて、「自分の中に複数の仕事」があるので、それをどう表現すればいいのか。フェイスブックもクラブハウスもアカウント1つじゃないですか・・・
聴いていたら、降りてきた。彼女たちは、自分を無理やり狭い世間の「職業名」に合わせようとしている。合わせる必要なんてない。
厚生労働省サイトの「日本標準職業分類」を見る。使う人のことを全く考えてない資料しかないのだけど・・・
例えば(なんでエクセルやねん!);
・・・見る気しないでしょ?(笑) 見なくていいです。
いま、元気に発信している人たちって、このどこにも分類されないはずだ。ぼくは独立起業したとき「経営コンサルタント」「マーケティングコンサルタント」と自称したけど、あくまで自称、その実、職業としては「文筆家」であり、「講師」であり、「塾経営」であり・・・と、複数だった。そう、複数が当たり前。
ホリエモンって、「ホリエモン」が職業なんだよ。つまり、あなたは「あなた」が職業。ぼくでいえば、「阪本啓一」という職業。自分を「何屋」と定義した途端、時代の流れに取り残されていく。
『会社四季報』に掲載されるような「ちゃんとした会社」は「不動産」屋とか「建設」屋とか「食品」屋とか分類されるんだろう。でも、そういうちゃんとした会社って、自分が自分に課した「何屋」というものに足もとを固められ、動けずにいる気がしてならない。なぜなら彼らの人事評価制度はjob description(ジョブ・ディスクリプション、職務記述書)に基づいており、「私の仕事はここからここまでです」と範囲を細かく決められている。そこから出た仕事はやっても評価されないから、やらない。また、A事業部、B事業部、C事業部と事業部にはっきり分かれており、事業部をまたいだ仕事は好まれない。大企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)が頓挫する理由がこれだ。デジタルは事業部という「壁」を超え、個人と個人をダイレクトにつなぐものだから、全く相性が悪いのである。
その点、ぼくの周囲にいる人たちの会社は自由自在だ。
「移動できるお一人様用ワークルームOHACO(オハコ)」が日本全国で飛ぶように売れている津田工務店 は旧来の工務店ではとらえられない。
ちなみにぼくのロック本のデザインをしてくれたのはこの会社のデザイナー・maimaiことMaika Kanemasuさん。
津田工務店は工務店であり、DIYアシスト会社であり、デザイン会社であり、PR会社であり・・・
津田工務店は「津田工務店」なのである。
「職業」を「お金を稼ぐもの」と狭くとらえないでいい。「楽しさを循環させる仕組み」くらいにとらえれば。そうすると、「まだ一円もなってないんですけど・・・」という「あなた」も職業になる。
いま、既成概念がすべて壊れている。子どもたちが大人になるころは、就活の心配なんかしなくていい、あなたが職業になっているから。ウソ? ホントです。
宮沢りえも、「宮沢りえ」が職業だよね。
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