インゼルサラブレッドクラブ2024募集馬(2023年産)AI馬体診断
2024年度の一口クラブ募集馬の馬体診断の第17弾として、インゼルサラブレッドクラブの診断結果を公開する。
インゼルは募集中止となった1頭を除き全18頭の募集で、診断スコアの平均は0.44となった。社台・ノーザン系以外のクラブとしては東サラの0.43やグリーンファームの0.41を上回る高めの平均値だが、募集馬ラインナップを見るとここを日高系の括りにしていいのかは疑問はある。
性別平均で見ると、牡馬0.55、牝馬0.37と牡馬のほうが大きく優勢という傾向が見られた。
高額募集馬の結果を見てみると、あのキタサンブラックの弟であるシュガーハートの23が最高募集金額の12,000万円であるが、この馬が診断スコアでも募集馬中最高の0.98となっている。しかし、その他の高額募集馬も同様に高い評価がされているかというとそうでもなく、2番手であるサンカルパⅡの23(募集額9,600万円)が0.04、3番手となるダストアンドダイヤモンズの23(募集額7,000万円)が0.11と、必ずしも募集金額と診断評価の高さが一致しない結果となっている。
インゼルサラブレッドクラブ2023年産のAI馬体診断結果と現在までの競走成績を比較して、AI馬体診断の精度を検証してみることにする。
2021年産のAI馬体診断スコアを公開したのはこの記事で、そこで診断スコアが0.60以上であった7頭の競走成績(2024/09/21現在)を見ると、以下の通りとなっている。
・0.95 カルデア(中央抹消:6戦0勝 [0-0-0-6])
・0.80 ロクシアス(現役:5戦1勝 [1-0-1-3])
・0.77 ブラックライズ(中央抹消:8戦0勝 [0-0-0-8])
・0.69 フィリール(中央抹消:2戦0勝 [0-0-0-2])
・0.68 グランカンタンテ(現役:4戦1勝 [1-1-0-2])
・0.61 ブラーヴイストワル(現役:5戦1勝 [1-2-1-1])
・0.60 ゴールドサーベル(現役:9戦2勝 [2-0-1-6])
ここまでインゼルのこの世代では、勝ち上がったのは全募集馬20頭中9頭で、勝ち上がり率は45.0%となっている。一方で上記の高評価組は7頭中4頭が勝ち上がり57.1%と上々の成績を残している。ただし、上の評価スコア順の結果を見ても分かるように、上位4頭で見れば1頭しか勝ち上がれていないなど、必ずしもAI馬体診断結果が好成績に繋がっているかと言えば微妙な感じもする。
また、この世代では重賞勝ちなどの結果を残した馬は出ていないが、唯一の2勝馬であるゴールドサーベルは診断スコア0.60と上にも挙げた高評価対象であったが、2歳リステッド萩S2着のビーグラッド(1勝クラス)はスコア0.04と非常に低い診断をしていて、やはりいい診断ができているかは微妙な感じと言えようか。
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