シルクホースクラブ 2023募集馬(2022年産)AI馬体診断
2022年産の1歳馬のAI馬体診断の第8弾として、シルクホースクラブの募集馬の診断結果を公開する。
全77頭の募集で、平均スコアは0.31、満点評価は無しとなった。ここまでに評価を行った社台・ノーザン系クラブと比較すると、サンデーTC0.52、社台TC0.44、G1TC0.35という平均値なので、最も低い平均スコアが出ている。
募集金額とスコアとの相関をグラフにしたものを見ると、平均を採った直線がほぼ横ばいになっているのが見られた。
高額馬ということで言うと、シルクに限らず今年の全ての1歳馬で最も注目を集めると言ってもいいアーモンドアイの初仔が注目の的だが、スコアは0.04とかなり低い結果だった。その他総額8000万円以上の募集馬を見ると、プリモシーンの22が0.79、ブラックエンブレムの22が0.79、ローブティサージュの22が0.00と、かなり極端な結果が出ている。
上に示した募集金額とスコアの相関グラフだが、アーモンドアイの仔が募集金額が突出しており、その結果に引きずられているところが大きい。試しにアーモンドアイの仔のみ除外したグラフを作成してみたら、下のようにかなり右肩上がりの平均線が出てきた。突出するようなデータがあるとその1つの結果で全体が影響を受けるので正しく評価するのは難しい。
シルクHC2020年産のAI馬体診断結果と現在までの競走成績を比較して、AI馬体診断の精度を検証してみる。
2020年産のAI馬体診断スコアを公開したのはこの記事で、そこで診断スコアの上位である0.90以上の評価を得ていた15頭の中央在籍時の競争成績(2023/07/21現在)を見ると、以下の通りとなっている。
・1.00 ギャラン(現役:4戦0勝 [0-0-1-3])
・1.00 サンデュエル(現役:6戦1勝 [1-0-1-4])
・1.00 シエロエスティーボ(現役:7戦0勝 [0-2-1-4])
・1.00 ダルジェント(現役:3戦0勝 [0-0-0-3])
・1.00 トラマンダーレ(現役:4戦1勝 [1-3-0-0])
・1.00 リードブロー(現役:5戦0勝 [0-1-2-2])
・0.98 クラウンモチーフ(現役:4戦0勝 [0-0-1-3])
・0.98 レゾリュート(中央抹消:2戦0勝 [0-0-0-2])
・0.98 ヴィアルーチェ(現役:1戦1勝 [1-0-0-0])
・0.98 エドワーズクラウン(現役:5戦0勝 [0-1-0-4])
・0.98 セラドナイト(現役:3戦1勝 [1-0-0-2])
・0.98 ダストテイル(現役:未出走)
・0.94 ピュアブラック(現役:1戦0勝 [0-0-0-1])
・0.94 フェールデレーヴ(現役:4戦0勝 [0-0-0-4])
・0.92 アロマデローサ(現役:4戦2勝 [2-0-0-2])
ここまでシルクHCのこの世代では募集馬73頭(1頭の募集中止除く)中28頭が勝ち上がっており、勝ち上がり率は38.4%。一方で上記の高評価組は15頭のうち5頭の勝ち上がりで同33.3%どまりと、クラブ全体の平均より若干劣る結果となった。
シルクのこの世代では重賞勝ちもオープンクラス勝ちも出ておらず、出世頭となるのはフェアリーS2着があるメイクアスナッチで診断スコアは0.54、それに続くのが1勝馬ながらシンザン記念2着のペースセッティングでスコア0.36と微妙な診断結果であった。
これらの結果からすると、この世代のAI診断は今ひとつの精度であったと言わざるを得ない。