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京都サラブレッドクラブ2024募集馬(2023年産)AI馬体診断

2024年度の一口クラブ募集馬の馬体診断の第19弾として、京都サラブレッドクラブの診断結果を公開する。
京サラは地方所属予定の3頭を含めて全31頭の募集で、診断スコアの平均は0.33となった(JRA入厩予定の29頭では0.36)。社台・ノーザン系以外のクラブとしては平均的な数値と言える。

募集番号が東西(栗東・美浦)、性別で募集金額順になっているのでわかりやすいが、募集金額と診断スコアには必ずしも相関はなさそうに見える。総額2,000万円を超える募集番号1,2番の2頭は平均的な診断スコアにとどまっている。
1番手評価となったのはアンティグラビティの2023でスコア0.99とほぼ満点に近い数値で、募集金額は1,320万円とこのクラブでは平均よりは少し高めの募集額か。2番手はスコア0.95のシェリトリンドの2023で、美浦入厩牝馬では最高金額ながら募集総額770万円と非常にリーズナブルで、どのぐらいが高額馬と言うべきなのかよく分からなくなってくる。

京都サラブレッドクラブの2021年産のAI馬体診断結果と現在までの競走成績を比較して、AI馬体診断の精度を検証してみることにする。
2021年産のAI馬体診断スコアを公開したのはこの記事で、そこで診断スコアが0.50以上であった8頭の中央在籍時の競走成績(2024/09/29現在)を見ると、以下の通りとなっている。
・1.00 ユーヴェリア(中央抹消:7戦0勝 [0-1-3-3])
・0.86 ケーヴァラ(中央抹消:6戦0勝 [0-2-3-1])
・0.69 アドマーニ(中央抹消:3戦0勝 [0-0-0-3])
・0.67 スカイレイ(未出走)
・0.61 デュアルブレイド(中央未出走抹消)
・0.56 レヴィテーション(現役:8戦2勝 [2-0-1-5])
・0.53 リフレイン(中央抹消:6戦0勝 [0-0-2-4])
・0.51 ルペルクス(中央抹消:1戦0勝 [0-0-0-1])

ここまで京サラのこの世代では、勝ち上がったのは全募集馬18頭中3頭で、勝ち上がり率は16.7%とかなり苦戦している。一方で上記の高評価組は8頭中1頭のみの勝ち上がりで、同12.5%とさらに低い。また、クラブのこの世代の出世頭である2勝馬のレヴィテーションが上記の高評価組に入っているとはいえ決して上位評価というわけでもない。
というような状況であるが、3勝クラス以上か否かを判定するAI診断であることからすると、あまり良い結果の出ていない層の診断ということで成否を評価するにはあまり適切な母集団ではなかったという見方もでき、判断保留という感じだろうか。

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