
ロードサラブレッドオーナーズ2024募集馬(2023年産)AI馬体診断
2024年度の一口クラブ募集馬の馬体診断の第22弾として、ロードサラブレッドオーナーズの診断結果を公開する。
ロードTOは全33頭の募集で、診断スコアの平均は0.34となった。社台・ノーザン系以外のクラブとしては標準的な数値だが、比較的評価のすごく高い馬や低い馬が少なく、平均前後の評価が多くなっている。最高スコアが0.69と突出した数値ではなく、またスコア0.10以下の馬も3頭しかおらずかなり少ない。標準偏差で比較すると、ここまで評価した一口クラブ全頭のスコアの標準偏差は0.277であるのに対し、ロードは0.163とかなり低い。ある程度の頭数があるクラブであればだいたい平均に近くなっていて、サンデーが0.263、東サラが0.256などであり、それらと比較して非常にばらつきが小さいという特徴がある。
募集金額との相関を見てみると、最高募集金額となっているエンジェルフェイス’23は0.39、2番目のレキシールー’23が0.53、3番目のオールフォーラヴ’23が0.21と、特筆すべき相関は見られない。また、最高スコアとなったゼスト’23も募集金額2,800万円と平均的な金額であり、2番目、3番目評価のアルセナーレ’23とデュアラブル’23がいずれも2,000万円なので、こちらもスコアと募集金額での相関はあまり見られない。

ロードTOの2021年産のAI馬体診断結果と現在までの競走成績を比較して、AI馬体診断の精度を検証してみることにする。
2021年産のAI馬体診断スコアを公開したのはこの記事で、そこで診断スコアが0.70以上であった9頭の中央在籍時の競走成績(2024/11/15現在)を見ると、以下の通りとなっている。
・1.00 ロードサバイバー(未出走引退)
・1.00 ロードトレゾール(現役:9戦2勝 [2-1-1-5])
・0.94 ロードスカイライン(未出走引退)
・0.89 ロードフォアエース(現役:9戦3勝 [3-5-0-1])
・0.82 ロードオールライト(現役:3戦1勝 [1-0-0-2])
・0.82 ロードバルベーラ(中央抹消:5戦0勝 [0-2-1-2])
・0.80 ロードトレイル(現役:9戦2勝 [2-1-1-5])
・0.79 クラヴィコード(現役:8戦3勝 [3-1-0-4])
・0.71 ロードブレイズ(現役:11戦1勝 [1-2-2-6])
ここまでロードのこの世代では、勝ち上がったのは追加募集を含めた全募集馬34頭中17頭で、勝ち上がり率は50%と良い成績を収めている。一方で上記の高評価組は9頭中6頭が勝ち上がっており、同66.7%とさらに高い勝ち上がり率をあげている。勝ち上がれなかった3頭のうち、2頭は残念ながらデビューできずに引退していたり、残り1頭も2着2回・3着1回と勝ち上がりまであと一歩のところであったりと、アベレージとしてはかなり良い評価ができていると言えよう。
一方でこの世代の出世頭となる4勝馬のクランフォードは、診断スコアが0.47と、決して低い評価ではないものの上記の高評価組に入っていなかったのが唯一の不満点である。それを踏まえてもこの世代のロード募集馬の評価は非常に良くできているという感想だ。