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一皮むける経験について

●これまでの人生の中で「一皮むける」経験はどれくらいあるでしょうか?1,「初めての管理職」
2.「新規事業・新市場のゼロからの立ち上げ」
3,「海外勤務(海外駐在)」
4,「悲惨な部門・業務の改善と再構築」
5,「プロジェクトチームへの参画」
6,「降格」
7,「左遷」
8,「昇進・昇格」
等々が「一皮むける経験」やいわいる「修羅場(ちょっと怖い言葉ですが。。)」と言われている劇的に人が変化・成長する経験です。みなさんはこれらの中でいくつのことを経験しているでしょうか。私は長いサラリーマン人生のの中でほぼすべて経験させていただきました。1,2,3,5,8なんかは人生において前向きな経験ですのでみなさん経験したいと思いますが、4は期待とるか会社がひどい仕打ちをしたと取るか自分次第です。6,「降格」
7,「左遷」は絵にあるとおりそのときはヒドイ会社だと思ったよ、というのが全員一致で正直なところかと思います。私もめちゃくちゃ思いましたが、今となって冷静に振り返ると成長できるいい機会だったなと思えます。

▼キャリアの成長という観点で言うとどう捉えられるか?
実はこれらの機会が、最大のキャリア成長のチャンスとなり、またその経験からリーダーシップ開発へとつながります。いわゆる「脱皮」のように今までの殻ではきつく入り切らなくなった体のサイズに合わせるために、過去の硬い殻を脱ぎ捨てるようなことです。「トランジッションモデル」からすると人生の転機とも言えます。連続的な成長ではなく、非連続的な成長でありコンサルティングファームの際にも記載しましたが「精神と時の部屋」のように数年間で3倍〜5倍くらいのスピードで成長します。事実、数年間海外勤務されてきて帰国した方は、圧倒的に視野視点が高くなり、また何事にも動じない胆力を身に付けて帰って来ることが多いです。

▼リーダーシップ開発としての一皮むける経験

●「どうやって(どのような経験を積み、どのような持論を持ち」)リーダーシップを発揮するようになれたのか」を紐解く大事な経験として「一皮むけた経験」がある
●リーダーシップ開発についての原理・原則は、現実のエピソード実際にそのリーダーに接した登場人物のいる具体的な物語と共に語られて初めて価値がある。インパクトのある「一皮向けた経験」であればあるほど、深いレベルでの浸透力を持つ
●自分の「一皮むけた経験」を振り返り、そこからの学びを言語化し、メンバーに伝えてみる

▼厳しい状況を自らの成長の機会と捉えてみる
「初めての管理職」「新規事業・新市場のゼロからの立ち上げ」「海外勤務(海外駐在)」「悲惨な部門・業務の改善と再構築」「プロジェクトチームへの参画」「降格」「左遷」「昇進・昇格」という経験は自ら望んで得ることは難しいこともありますが、ぜひそういうことを経験したいと上司や会社に伝えることが大事でふとチャンスがきた際には、必ずつかみとってください。また後ろ向きな事柄の中には絶対にそれ以上の成長の機会がねむっており、目の前の事象のみにとらわれるのではなく、どんな状況でも冷静に、前向きに目の前に与えれた仕事を一所懸命にやりきり続けることがもっとも大切です。これらの経験やサラリーマンにしか経験出来ないことも多く、多くの人々との関係の中で人は成長するのだとあらためておもいます。現在の状況に嘆き、腐るのではなく、目の前の事象を楽しんで成長し、将来的に「あの頃のあの経験があったら今の自分がある」と言えるようなるといいですね。実際その場面にいる方からしたらそんな風に思えないと思いますが。。


▼参考図書
仕事で「一皮むける」 (光文社新書) 新書 – 2002/11/15