DevHRの徒然手記#4 ~採用におけるデータ分析の注意点~
こんにちは、あるいはこんばんは。
フリーランスと名乗れなくなったKJです。
さて、今日のテーマは「採用 × データ分析」です。「数字の取り方(テクニカルな話)」や「どんな数字を取るべきか(戦略的な話)」という観点は今回は無しで、「分析時におけるtips」という内容に焦点を置いて話をしたいと思います。
採用におけるデータ分析のポイント
1. 規模の大きなデータを見る
シンプルな理由です。サンプルが10しかないデータと10,000あるデータでは信ぴょう性が大きく変わるからです。サンプルが少ないとイレギュラーやレアケースが全体に及ぼす影響が大きくなります。
細かく数値を見るのは大切ですが、週次より月次、月次より四半期、四半期より通期、と後者になるにつれてデータの信ぴょう性が高いことは言うまでもありません。
2. 0→1のデータにはヒントがある
できるだけ大きい数字を見るべきと言った後に真逆の内容なのですが、
0だった数字が1になることにはとても大きな意味があります。
絶対的な話ではなく、無が有になったという観点です。
100→101にそれほど意味はないですが、0→1は大きなヒントがあります。
0というのは仕掛けや仕組みがワークしていないということで、
逆に言うと1というのは成果を生み出すためのそれらがワークしているということになります。※ラッキーパンチの可能性もありますが、その可能性があるということを認識することが重要です。
例えば、今まで応募が0だったエージェントから応募が来たということは何かが上手くワークした証拠です。市場の変化なのか、偶発的なものか、エージェント側の体制が変わったのか、自社の何かしらのPRが上手くいったのか。出来るだけ多くの要因について仮説検証してみましょう。要因によっては他のチャネルに横展開できるため、自社の採用を大きく改善させるチャンスかもしれません。特にずっと0だったのに急に1がついたものは要チェックです。
3. データの裏にある時間対価を考える
例えば、自社採用において利用しているスカウトサイトA、Bがあったします。
Aは100件スカウトを打って、5返信があり、4回のカジュアル面談がセットできるとする。
Bは20件スカウトを打って、5返信があり、4回のカジュアル面談がセットできるとする。
これだけ見るとBの方が5倍効率が良いですし、Bにもっとリソースを使ってしまえ!
となってしまいますが、以下であればどうでしょうか。
Aは100件スカウトを打って、5返信があり、4回のカジュアル面談がセットできるとする。(所要時間10分)
Bは20件スカウトを打って、5返信があり、4回のカジュアル面談がセットできるとする。(所要時間100分)
返信率という観点ではBの方が良さそうに見えましたが、時間軸を含めるとどうでしょう?Aで100分かけると単純計算だとBの10倍の効果が出せる計算になります。
これは極端な例ですが、データを見る際にその数値を得るためにかかった時間コストも合わせて考えると次に自分達が取るべきアクションが大きく変わる可能性があります。
4. 目的を忘れない
何の為に数字を見ているのか忘れてはいけません。
採用におけるデータ分析の場合、目的は「採用計画を達成するためのインサイトを得ること」以外には無いはずです。
経営陣に報告するためだけに数字を見ているとすれば、すぐに止めましょう。
5. データは万能ではない
データを見ても何もインサイトを得られないこともあります。
また分析をしたからといって意思決定に向けた明確な根拠が手に入らない場合も多々あります。
故に経験則、勘、好みの問題で意思決定することも必要です(キメの問題とか言われるやつです)
データと上手く付き合って良い採用をしていきたいですね。
こちらでおしまいです、ではまた!
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