ちいさな庭だより。2023年11月号。

[intro]
 本当に11月なのだろうか?と首をかしげるほどにあたたかい状況から一変して、下旬には山間部で雪の知らせ。街路樹も紅葉からいよいよ葉を落とし始めた。暖冬という予報も聞かれるが、どうなることやら。

 
[街なかの、裏庭より。] 

(ノコンギク…斑入り?)

 さて、晩秋である。ちいさな庭でもブルーベリーや花梨の葉が赤くなり、ハマナスの葉は黄色くなり、花が咲く時期とはまた別のにぎやかさになっている。それもしばしのこと、間もなく木枯らしが彼らの葉を吹き落としてしまうのだろう。
 花と言えば、ノコンギクや小菊がぽつりぽつりと咲いた程度。スパイクラベンダーがここにきて復活し始めたので、短めに切ったコバルトセージとともに挿し芽をする。
 

(ブラックベリーの花)

 11月になってもしばらくあたたかい日が続いたからなのか、ブラックベリーが1つだけ花をつけていて、驚いた。加えてカイガラムシにまみれていることにも気づく。他の植物に虫害が広がらないように、一旦は雪が降る前になんとかせねばなるまい。食用の苗にはできるだけ薬剤をつかうことは避けたいのだけれど、こうもはびこると…悩ましいところ。
 
 

 

 今月上旬には、今シーズン3回目の草花交換会が開催された。街なかでの開催は昨年に続いて2度目となる。今回は天候にも恵まれ、気温こそ高かったものの陽射しは穏やかで、初めて参加される方や通りすがりの人たちに加えて、常連メンバーや春の茶話会に参加されていた方も集まり、情報交換や近況報告に花が咲いた。
 

(ヒューケラ・ドルチェ・バタークリーム)

 今回の交換会で輿入れしたのは、ヒューケラ・ドルチェ・バタークリーム。なんともおいしそうな名前である。葉の形や色がとても魅力的で、魚津での会の時から気になっていた。これはちょっとハマるかも。
 

(ステビアの花)

 常連メンバーのNさんから預かったステビアも、挿し芽を試みている。暖かい地域の植物なので、こちらは室内管理。タイミング的にはちょっとぎりぎりだったかもしれない。ずっとシソ科だと思い込んでいたが、調べてみたらキク科だった。葉に独特の甘みがあることで知られている植物。花も可憐でなかなかいい。
 

(ニシキスミレの種)

 先月の交換会でやってきた2種類のスミレも、目下は順調に育っているもよう。ニシキスミレ、ヒラツカスミレ共に種をつけている。増えてくれるといいな。ツマグロヒョウモンに食べられないように気をつけていなければ。
 その幼虫たちといえば、アリアケスミレやニオイスミレにまた数匹発見したので飼育ケースに収容。このタイミングなので、完全室内飼育となる。
 

(実生の松)


(実生?のサツキ)

 今月は中旬に、能登の祖父母の家へ冬支度に。百日紅の枝打ちをなんとか済ませる。松の幼苗を新たに見つけたので鉢上げ。松は晩秋に移植する方がうまくいくようなので、なんとなくこの時期恒例の作業になっている。ちいさなサツキの苗も、実生なのか思いのほか多くできていて、そこそこの大きさにまで育っているものもあわせていくつか鉢上げしてみた。サツキは以前にも一度持ってきてみたがうまく活着しなかったので、再チャレンジである。成功すれば来年の交換会に出そうと思う。
 

(シクラメン)

 

(ダシフィルム)

 室内管理チームも、気温が高めだったこともあるのか元気そうだ。番組でも触れたシクラメンは、非常にゆっくりではあるが育ってきている。葉だけでなく、蕾のようなものもできはじめているようだ。試しに少し肥料を与えて様子をみる。
 多肉植物たちも、目下は落ち着いている。ベルゲランタス・マルチセプス(三時草)は植え替え後も安定しているようだし、名前の分からない多肉たちも今月に入ってから少しおおきくなってきている気がする。ハオルチアの子株も、ちいさいながらぷっくりとしてきた。サボテンも含め、ここからは
全般的に水のやり方に気をつけていかねば。 
 
 
[ロザリアンへの途…それぞれの冬支度。]

(ジャクリーヌ・デュプレ)

 

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