SMシーンのある一般小説集 ① 砂の上の植物群/吉行淳之介
#20代の頃にとあるパソコン通信サイトに書いた文章がmixiに残っていたのでちょっと記録のためにこちらに転載しておきます。すでにこれをmixiにアップした自分は「排除」され、このコミュニティの管理人も別の人がなった上で放置されているのでどうすることも出来ない。ネットにはこれから、アルジがもうこの世に居ないというようなものも含めて、遺物が残っていくのでしょうね。
では最初の一冊
「あ、この本が原体験(?!)だった・・」と気が付いた、吉行淳之介さんの小説を第1回にすることにしました。
この本を最初に読んだのはたぶん、もう10年以上前(「以上」という言葉は結構便利ですね)、13〜14歳位だったと思います。
確か、それ以前はHっぽい小説というと、「川上ソウクン(字忘れた)」だとか「宇野コウ一郎」さんあたりは親の目を盗んで読んでいましたが、
この「砂の上の植物群」を読み、梶山季之さんのあたりを読んでSMに傾倒してきたという気がします。
主人公と出会ったときまだ高校2年生だった少女。
セーラー服。
少女がセーラー服を着てるときに塗る口紅。
セーラー服を脱ぐと剥き出しになる、重たく熟した女の躯。
大きく膨らんだ乳房に、よく似合う濃い口紅。
処女。
「あたしの姉を誘惑して、ひどい目にあわせて・・」少女に頼まれる主人公。
少女の思惑と裏腹に興奮すると「縛って」と言うマゾの姉。
姉に着せるセーラー服。
縛って転がされた姉の前に連れてこられる少女。
主人公と姉が異母妹(きょうだい)だったのでは、という近親相姦の疑惑。
「見せ物」としての女のオナニーショウを見に行って、観客となり、しかし「女にとって他人の眼が必要」だとわかり何故か気が滅入ってしまう主人公たち。
とか、
友人が痴漢行為をしていたりとか、かなりハードな内容で、例えば館淳一先生のファンの方とかで、まだこれを読んでいない方がいたら、ぜひ読んで欲しいと思います。
要素として通じるモノがあるという気がします・・。
文庫の初版が昭和42年4月ですが、作品が最初に発行されたのは昭和39年3月とのことで、なんか、今回改めて読み直して、感動を新たにしたです。
でも、中学生の時に読んだときはポルノだったけど、今読むと「純文学」だったりする・・(笑)。
#僕が生まれた年に書かれた小説。吉行先生素晴らしいです。
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今知ったのだけど、プライムビデオになってるらしいよ。
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