氣づきの国語辞典「ミキ」編
右→ 「右手」の象形と「口」の象形(「祈りの言
葉」の意味)から、「神の助け」、「みぎ」を意
味する「右」という漢字ができた。
昔の中国では天子(国を治める人)が臣下に対面す
る際に陽の方位である南に面して座ったことから
西を右というようになったとされる。
幹→ 「旗ざお」の象形と「大地を覆う木」の象形
からよく伸びた木の「幹(みき)」、「はしら」を
意味する「幹」という漢字ができた。
※「榦」は「幹」の旧字。
古事記の第二章は国生み。
オノゴロ島にイザナキ神とイザナミ神が
天の高天原より降って、そこに天の御柱(みはし
ら)と八尋殿(やひろどの)を見つけた。
そこで、イザナキ神はイザナミ神にこう問いかけ
た。
「イザナミよ。あなたの身体はどのようにできて
いるのか」と。
イザナミ神は答えた。
「私の身体はよくできているけれど、よくできあ
がっていない部分が一カ所あります。」と。
それを聞いたイサナキ神は答えた。
「私の身体はよくできているけれど、一カ所だけ
余っている部分がある。
私の余っている所と、あなたのよくできあがって
いない部分を刺し塞いで、国土を生み出そうと思
いますが、いかがですか?」と。
イザナミ神は答えた。
「はい。それはよいお考えです。」
そこでイザナキ神は、
「それでしたら、私とあなたで、この天の御柱で
廻り逢ってから、寝所で交わりを行いましょう。
あなたは右からお廻りください。
私は左から廻ってあなたにお逢いしましょう。」
と、イサナミ神と国を生む約束をした。
約束し終わって、天の御柱を廻ったとき、イザナ
ミ神が先に言った。
「まぁ、なんと愛しい男神よ。」と。
その後にイサナキ神が言った。
「まぁ、なんと愛しい女神よ。」と。
言い終わった後に、イザナキ神は
「女性が先に言うのは良くないだろう。」
と言ったが、二人は婚姻を行った。
こうして生まれた子は水蛭子だったので、
葦(あし)の船に乗せて流した。
(これが海を経てエビス様となる)
次に淡島(あわしま)を生んだが、これも子には
数えない。
天の神々は占いをして「女性が先に言葉を話した
のがよくないようだ。
また帰って先に言う方を改めなさい」と。
こうして、地のオノゴロ島に帰り降りて、
再びその天の御柱を前にと同じように廻った。
今度は、イザナキ神が先に言った。
「まぁ、なんと愛しい女神よ。」と。
言い終わった後に、イザナミ神が言った。
「まぁ、なんと愛しい男神よ。」と。
言い終わった後に初めに生んだのが淡路島、
次に生んだのが四国、三番目に生んだのが隠岐。
そして九州、壱岐、対馬、佐渡と生み、ついに本
州を生んだ。
この八つの島を大八島国と呼ぶ。
国を生み終えたイザナキとイザナミは、次に神々
を生んだ。
石の神、土の神、海の神、風の神、山の神、穀物
の神。
ありとあらゆる神々を生んだ後、火の神を生んだ
ときにイザナミは命を落とす。
神様も過ちは起こすものなんだ。
人間の僕たちも過ちから学べばいい。
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