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「人生が終わる時、後悔しないための留学」のお手伝いをさせてもらってきました
私が人生でキャリアについて一番悩んでいたのは30代後半だったと思います。
当時の私は、今の状況もそれなりにはやりたいことができていたし、人の役に立てている実感もあるしという感じでした。ものすごく悪いわけではないんだけれど、でもこのままで良いのだろうかと、いくつかのモヤモヤを抱えていました。
というのも、フィリピンから帰国して以来、どこかでもう一度、海外での仕事の領域を増やしたいという思いがあったわけですが。
結局、それをどこのタイミングとするのか、はたまた、それをやろうとすると、今の決して悪いわけではない仕事を手放すことにもなるわけで、であれば、諦めるのも手なのだろうか、と悩んでいました。
結果的には、勤めていた会社にお願いし、今までの仕事を3分の1程度残した上で、残りの3分の2程度の割合で、海外でのプロジェクトに取り組むという形で進めようと決めました。そこから会社の代表に相談し、業務委託という形で仕事を手伝わせてもらうことになりました。
今は、契約形態の変更からまる2年が過ぎた段階ですが、結果的には、あの時の決定、決断は大成功だったなと感じています。
もちろん、個人事業主という状態を考えると、これはこれでリスクがありますし、活動を止めたらやばいのではないかという不安や焦りもあります。
会社員時代と比べると、得られた物がある一方で、失った物もあるわけです。今のところの期間を切り取って考えると、良い状態と言えますが、今後がどうなるのかはわかりません。とにかく、この調子で進められるように、がんばるしかないなという気持ちです。
そんな中で、2024年の11月に、瀬戸内フォルケフォイスコーレに参加してきました。私にとっては、これも生き延びていくための、そして、自分の教育活動のための貴重な情報の調達の機会であり、次のプロジェクトのヒントを見つけ、種を蒔くような活動でした。
そして、その時に参加していた人のひとりが、今回のタイトルの言葉を書いた料理家の笠原奈津美さんでした。
彼女のnoteにはこうあります。
「そもそも、大学時代にアメリカで1ヶ月の短期留学をして以来、「いつか1年留学したい、海外に住みたい」という願いを持ち続けてきました。
チャンスに恵まれなかったというよりも、25歳を境に人生が180度変わり、30代で乳製品のアレルギーにもなり、2020年以降はコロナと円安で世界の状況も変わり、出版というもうひとつの夢を叶えるために奔走し、今になってやっとタイミングが巡ってきたのでした。
20代の頃には、留学には長く行くほど、住めるならなお「良い」と思っていたんです。けど、主には健康の面で難しい理由がわたしにはあり、そんな自分の状況を悔やむことも多くありました。いつのまにか憧れと期待が膨らみすぎていたのかもしれません。
けれど、30後半になって変な力みが取れ、今のわたしのとっての心地よさ、本当に大切にしたいものがクリアになっていきました。
そして、ひょんなキッカケで出会った人に「いつか料理を英語で教える仕事をやってみたい。そのために留学したいと」と相談したら、意外な答えが返ってきました。
「今のなっちゃんにとって最善の選択肢は、とりあえず1ヶ月アジア圏に留学してみることじゃない?知り合いがセブで語学学校を経営していて、そこでならやりたいことが叶いやすいと思うから、行ってみたら?」
ずっとハマらなかったパズルのピースがカチっとハマり、セブ島へ留学することに決めたんです。」
冒頭書いたように、私も、30代後半にキャリアについて大きく悩んでいたこともあり、彼女の気持ちがなんとなくわかる気がしました。
そして、私が今後、やりたいことの1つに、日本で素晴らしい技術を持っているスペシャリストの技術や、プロダクト、サービスが、海外の人にまで届いていくお手伝いができたらと思っていたこととの大きな重なりを感じます。
それもあり、彼女の次の挑戦との出会いは、私にとっても運命的なものを感じるようなところがありました。私の関わり方次第では、私にとってもとても意味のある取り組みになるだろなと思ったのです。
たしかあれは直島で1日の最後に銭湯に入った後、宿舎に戻るバス停の前でのやりとりだったと思うのですが。
なっちゃんの冒頭のテーマ感を聞かせてもらった際に、私の方で、ここがいいんじゃないと浮かんできたイメージのもと、セブ島にある語学学校、クロスロードの岡本夫妻を紹介させてもらいました、
あれから半年弱が過ぎた訳ですが、先週の金曜から彼女の挑戦を見届け、また応援をさせてもらいにセブ島にやってきたというわけです。
(なお、今回のセブ渡航の様子は、これはこれでいくつか書いていけたらと思っています。その第一弾がこちら。これはこれでお楽しみに。)
そんな中でありながら、実は、直前、彼女が体調を崩して入院をしてしまいました。
前々から企画していたこの料理教室企画も、直前でキャンセルになる可能性が見えてくるというちょっとしたアクシデントもあったのですが。
フィリピンの神様が応援してくれたのか、無事、土曜日には退院することができました。
そして、2月9日(日)に、無事、フィリピンで食材を調達し、フィリピンを代表する料理アドボを日本人向けに調理するというチャレンジを目にすることができました。
そして、結果的には、大成功と言ってよかったのではないかと思います。
試食会に参加してくれた多くの人たちが喜んでくれていました。
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当日の様子は、買い物段階から、調理の段階、また最終的にやってみての感想なども含めて、以下のnoteに書いてあります。ぜひ、こちらも読んでみていただきたく思います。
写真とともに、いくつか印象的な文章を引用してみます。
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「先週末、語学学校の在校生やフィリピン人のハウスキーパーさん総勢20人に料理をふるまう機会をいただきました。
不安と期待が交錯するチャレンジでしたが、終わってみれば一生忘れることのないであろう思い出の一つになりました。」
「味のベースは日本人にも馴染み深い「しょうゆ・酢・砂糖」の組み合わせなのですが、主にお酢の味や食材の味の違いが絶妙にフィリピンらしい味わいを作っているなと感じました。
最初は、こんなにお酢をたっぷり入れたら酸っぱすぎるんじゃないの?と思ったんです。でも、煮込むほどに酸味がおさまりコクが出て、まるでケチャップを入れたような味わいになりました。
20人前なので思ったよりも時間がかかり、最終的に「塩気と酸味の強いビーフシチュー」みたいになるまで煮込むことはできなかったのですが、お酢の効果で手羽元はホロホロになり、暑さが吹き飛ぶさっぱりした味でごはんがグングン進みました。
そして、大人も子供もフィリピン人のメンバーからも「おいしい!」の声をたくさんもらい、胸をなで下ろしました。」
「結局のところ、フィリピンらしい味とは、料理に用いる材料だけの話ではないんだなぁと感じました。
どんな空気感の中で誰(国籍とかメンバー)とどんなシーンで食べるのかも味の印象を大きく左右するもので、つまりは「五感で食べる」ってことです。
全く同じ材料の料理を日本で作って食べるのとフィリピンで作って食べるのとでは、気温や湿気はもちろんのこと、その国独特の空気感が違いますし、フィリピン人と一緒に食べ、窓の外に南国っぽいバナナの木が見えれば、自ずと「フィリピンの味だなぁ」と感じるものなのでしょう。それがまた、料理の面白いところですもんね…!
料理を通して新しい発見や体験ができることが心底楽しかったですし、「同じ釜の飯を食う」のように心と心がつながる感覚になりました。料理は、ひとつの「言語」と言っても過言じゃないかもしれません。
あぁ、やっぱり料理は楽しい。
そして料理をしながらもっとスムーズに英語で説明ができたら、楽しさは倍増するでしょう。そのためにも、料理のYoutubeを英語で始めるのが帰国後のmust事項です。」
と。
翌日の朝には、彼女に体験してみての感想を語ってもらい、動画を撮影させてもらいました。
私が彼女に聞かせてもらった言葉の中で印象的だったものを紹介すると以下になります。
・正直、かなり不安が強かったんだけど、やってみて自信を得ることができたと思う。
・英語留学で得られたポイントを振り返ってみると、実は、英語を使って料理を教えるところというよりは、自分が抱えていた不安を克服できたという自信の方にあるかもしれない。
・これから先に、改めて、やっていきたいこと、やっていく必要があることがクリアになってよかった。
という感じでしょうか。
一つ一つの回答から、彼女がしっかりとこの経験と向き合いながら、大切な要素を掴み取っているのが感じ取れたというのが私が話をきかせてもらっての感想でしょうか。
なっちゃんからのインタビュー動画も近々、編集し、公開できたらと思っています。公開された時には、ぜひチェックいただけると嬉しいです!
まとめ
ということで、今回は、友人の海外チャレンジの様子をお届けしました。
そばで見させてもらい、なっちゃんの人生がまさに今、大きく動いている様子を私も一緒に感じることができ、とても贅沢な時間をいただいたなと思っています。
なっちゃんに限らず、私にとっても人生は一度きりですから、後悔のないように生きていけるよう、がんばっていきたいと思います。
そして、今回の経験を通じて、今後も、私自身のグローバルキャリア開発チャレンジとともに、海外に挑戦領域を広げたいという方の応援ができる仕組みをもっともっと整えていきたいと思いました。
今後、何かしらのサービスに整えられた際には、ぜひぜひご参加いただけると嬉しいです。
ということで今日も素晴らしい学びの機会をどうもありがとうございました。
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