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フィンランド人と働くとどんな感じになるのかが知りたい私が、タンペレ大学の先生とプロジェクトをすることになった話

国連の世界幸福度レポートで7連続1位をとっているのが何を隠そうフィンランドです。(ちなみに、日本は2024年で51位だそう。)


多少の順位のずれはあれど、この前までいたデンマークも常に上位に位置されていて、北欧社会はすべからく上の方に来ています。

この手のランキングは、何を図るかとか、それをどう図るかとか、幸福度で言えば、幸福という言葉をどういう定義にするか次第だったりするので、実際問題、このランキングにどの程度の意味があるのか、ないのかよくわかりませんが。

普通に考えて、それがどんなランキングにしても、7年連続で1位を取るっていうのは簡単なわけがありません。

同じ時代を同じ星で生活する人間としては、果たしてそれがどれほどのものなのかというのが気になってきます。

【大人になるまでについて回ってきたランキング】

日本人のランキング好きは、いろいろなところで耳にする話ですが、こうなってしまっている以上、それとうまく付き合っていくしかありません。

我々日本人の人生においては、良くも悪くも、小さいころから大人になっても、常にランキングがついて回ります。

中学校受験をしていた私の人生においてもランキングは常に周囲の中心的なテーマでしたし、中学校受験の後にやって来た大学受験においても、就職活動においても、常にランキングが目に入ってきました。

なんとか無事就職に成功し、ようやくこれで解放されるかとも思ったのですが、学校の先生になったらなったで今度は世界の学力比較というデータが現れ、フィンランドを見習いなさいと言われたものでした。

なんだかんだとしているうちに学校空間から抜け出し、ビジネスの世界に来ても、やはりそこには常にランキングがついて回ってきています。

やれどこどこの会社はなんとかなんとかだとか、やれどこの国はなんとかなんとかだとか、みんなで、やんややんやと言っています。

職業柄、さまざまな業界のさまざまなスペシャリストの方々と一緒に仕事をさせていただく機会が得られるようになったこともあり、今となっては、ランキングの元となる学校の偏差値にいかほどの意味があるのか、はたまたないのかについては、なんとなく想像がつくようになってきました。

私の言葉で説明するのであれば、日本の学校教育における偏差値は主に、言語運用能力や計算能力といった情報処理能力や記憶力と忍耐強さといった認知能力で図られていて。

たしかに、重要な要素ではあるんですが、それがあるからと言って必ずしも仕事でパフォーマンスが出せるかとか、幸福になれるかというとだいぶ別の話だなと思います。

たしかにその人の能力の一部分は説明できるでしょうが、それだけ見てもわからないことだらけだなという感じでしょうか。

上記の理解が正しいかどうかはよくわかりませんが、少なくとも私の人生においては、学校の偏差値という指標との関わり方については、自分なりに説明がついていて、あとは状況によって微調整をしていけばいいかなという位置付けになりました。

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【大人になってもなおついて回るランキング】

ただ、今もなお私の人生について回る、GDPとか、世界幸福度といった指標は、生きていく上で重要となる要素の何を表現できていて、何が表現できていないのかは、まだ自分の言葉では説明できるほどには、整っておらず、ここがモヤモヤしているというのが今の私の感覚という感じでしょうか。

ということで、ここ数年、実際問題、さまざまなランキングで上位にくる北欧社会というのはどのようなものなのか。

果たして、このランキングには、どれほどの意味があって、ないのか。

また意味があるとするとそれはなんなのか。

というのを自分の体で感じ、自分の表現で説明できるようになりたいと思っておりました。

といったテーマを持って過ごしていた中で、ありがたいことに今回、フィンランド第2の都市であるタンペレ大学の先生たちと一緒に教育プロジェクトに取り組む機会をいただきました。

教員時代は学力ランキングで、大人になってからは幸福度ランキングで、いやでも目に入ってくるフィンランドの方々と一緒にプロジェクトができるというのは、上記のテーマを持つ私にとってはこれ以上ないほどの、願ってもない機会です。

【本プロジェクトが生まれるまでの経緯】

実は、コロナが明ける前に、自分のキャリアについて考えた時、人生の一時期でも北欧社会に触れてみたいと思っていた中で、フィンランドへの留学を考えておりました。

その時にいくつかの大学のプログラムを調べていく中で、気になっていたのがこのタンペレ大学でした。

タンペレ大学に、複数の国の教育を比較しながら、実際に交代交代で見て回っていくプログラムがあり、そこに行ってみようかなと思っていたのです。

3年前、初めてフィンランドに来た時には、留学に行くかどうかを決めるため、このタンペレ大学にひっそりと忍び込んでみたりしていたのですが、今回、めでたく堂々と訪れることができました。この写真に写っているトモヤさんが繋いでくれたのです。本当にトモヤさんには感謝の気持ちでいっぱいです。

【私とトモヤさんの奇跡のような出会い】

人生というのは本当に面白いもので、私がトモヤさんに初めて会ったのが、タンペレにある現存する世界最古の公衆サウナと言われているラヤポルティサウナでした。

この記事に詳しく載っているのでぜひ!


タンペレはサウナの首都とも呼ばれる街で、このラヤポルティサウナを筆頭にいくつもサウナがあります。


私がサウナにハマってからというもの、本場フィンランドのサウナをいつか体験してみたいと思っていました。

あれこれ調べていく中で、絶対一度は行ってみたいと思っていたのがこのラヤポルティサウナでした。

タンペレについて、まず第一に気になっていたタンペレ大学を覗きにいきました。

なるほど、こんな感じのキャンパスなんだなと通学するイメージを膨らませた後に、その流れで今度は、これまたずっと気になっていたラヤポルティサウナに向かいました。

念願のサウナについに来られた!と感動しながら中に入ったら、明らかにアジア人と思われる人がおりました。

私としては、「うげー、もしかしたら昨今のサウナブームに影響された日本人かな。こんなところで会うのやだな」と、自分も全く同じような状況にあるくせに、ちょっと嫌がっていたんですが。

落ち着いて見てみると、日本のサウナ好きの人にありがちなウェイ感がなく、もしかしたら韓国とか中国から来たガチのサウナ好きの人とかかなとかなんとか考えておりました。

そんなことも考えつつ、整いスペースでボケーっとしてたら、英語で話しかけてくれたのがトモヤさんでした。

おお、よかった、やっぱり日本人じゃなさそうだぞと、最初は英語で話をしていたんですが、聞いてみたらこっちでの生活が10年以上になる日本人だったことが判明しました笑

なるほど、通りで日本人感がないわけです。

そこから日本での会話にシフトし、あれやこれやと話をしていたんですが、なんとまあ面白いもので、彼の活動領域が建築とノンフォーマル教育だったことがわかりました。

ノンフォーマル教育というのは、範囲が広く、定義が難しいのですが、学校以外での組織的な学び全般のことを指します。

私も今でこそビジネス領域の教育活動に大きな比重がかけられていますが、別にそれだけをやりたいわけでもわりません。

もともと小学校の先生だったように、教育活動を通じて、人の活躍や社会の発展に貢献できればそれが喜びみたいなところがあるわけですが。

結果的に現代社会においては、ビジネス領域での活動が一番影響度合いが大きそうだったからそこにいるという感じです。

別に、ここしかやりたくないわけでも、ここだけがやりたいわけでもないということもあり、フィンランドでノンフォーマル教育に取り組んでいる日本の方との繋がりは、願ったりかなったりでした。

その日のうちに意気投合し、その日の夜はトモヤさんの家に遊びに行かせてもらい、現地の友人たちと一緒に餃子パーティをしたりしていました。

その後も、たまに教育関連の情報交換をしたり、彼のプロジェクトの相談に乗らせてもらっていたりしたのですが。今回、縁あって、彼がタンペレ大学の先生たちと一緒に日本に行く教育施策の支援をさせてもらうことになりました。ㅤ

【本プロジェクトについて】

このプロジェクト自体は、なんだかんだとすでに動き始めてから半年くらいが過ぎていて、オンラインでも複数回のミーティングをしてきたのですが、実際に会うのは今日が初めてでした。

その初めてのミーティングを私が留学を考えていたタンペレ大学で行えたわけですから、本当に人生というのはいろいろなことがあるものだなということを思います。

日本人でもいろいろな人がいるため、ほんの一度だけ日本人とプロジェクトを進めたところで、わかることなんてたかが知れているのは間違いありません。

理想的には、何年かそこに住んで、そこの会社で働いてみるというのができると良いのですが、実際問題、それをするのもそんなに簡単なことではないのも事実です。

せめて一度、一緒に働けたらと思っていたのですが、日本で暮らす普通の人にとって、フィンランド人と一緒にプロジェクトを進めるというのは、それだけでもそんなに簡単なことではありません。

ということもあり、今回こういった機会を頂けたこともあり、その幸運に感謝です。

彼らがどういったことを気にして、どういったことを気にしないのか、その背景にはどんなものがあるのかと、プロジェクトを一緒に進めていくと、さまざまな場面でコミュニケーションが生まれ、つど気になったことを聞いていけるというのは、本当に貴重な機会だなと思います。

日本においても、観光地に行ったり、サービスに触れただけでは、日本のことはほとんど何もわからないように、観光に行くだけでは何もわからないというのが世の常です。

もちろん、このプロジェクトだけで、幸福度ランキングの背景にあるメカニズムの何かが見て取れるとは全く思えないですが、もとからこれだけで理解しようとは思っていません。なんにもないよりはだいぶ良いくらいになればそれで十分です。

少しでも何かしらのヒントを掴めたらと思っておりますし、人生、もう少し続くはずなので、長い期間をかけて理解を深めていく一歩目にできたらと思っております。


バリ島で実施してきたワークショップの動画も紹介したら、「めちゃ面白そうですね!私もやってみたい!」と言ってもらえたように、幸いにして、今日の打ち合わせでも、今後のさまざまな可能性の話ができました。


今回は打ち合わせだけで帰るんですが、次回来る時には、学生たちに授業をしにくるような形にしたいものです。

そんな感じで、今後もさまざまな可能性を視野に入れつつ、楽しみながら、長い目でこのプロジェクトを育てていけたらと思っております。ㅤ


【最後に】

打ち合わせ終了後、トモヤさんとまたあれこれ話をした中で、面白いなと思ったのが、トモヤさんと、今回のプロジェクトメンバーの1人であるマヒブさんが、出会ったのもサウナだったとのこと笑

それは、めちゃくちゃ面白い、ぜひそこに行ってみたいと思い、打ち合わせ終了後、一人でそこのサウナに行き、フィンランドスタイルのサウナを楽しんでまいりました。

来年の2月に彼らが日本に来た時に、何をするかは今も絶賛企画中なんですが、サウナを作るとかも面白そうだねというアイデアも出ております。

私は全力でそれに1票入れたいところではあるのですが、考えるのは学生たちなので、私はでしゃばり過ぎないようにがんばってやっていきたいと思います笑

このプロジェクト、人手はあればあるほどいいところあるので、フィンランドに興味がある方(もしくは、ものすごいレベルでサウナ好きの方?)はぜひ私までご連絡いただけると嬉しいです。

ということで、今日も素晴らしい学びの機会をどうありがとうございました。

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