三重県 オオクワガタ 材割り採集記
2023/1/16~17
三重県
私にとって気楽にできる唯一の採集···材割り。
私は嫌いな虫の方が多いので冬は絶好の採集日和です。蚊やヒル、ヘビや蜂なども居ない安全なフィールド。(最近、冬にもマダニが多い事を身をもって体験して幻滅中)
クワガタを採りに行くにも関わらず嫌いな虫の方が多いだなんて全くエゴな話です。笑
まぁ、逆に夏は大人しいのでその分寒い季節に色々と採集に行きたいと思います。
今回は西。初めての三重県。
そもそも西の方は観光以外では行ったことがありません。
もちろん狙いはオオクワガタ。
2023年の材割り初めです。
よく参考にしている情報誌"ビークワ"だと三重県のオオクワガタ採集の難易度は☆2(☆5中)。
(60号より)
☆5は埼玉や大分、鹿児島、四国(香川県以外)などがあり飼育品でも出回らない産地ばかり。
これらは所謂"激レア"産地なのでは。
三重県が☆2なら採れるかなと遠征決行。
(他の☆2は岩手県や熊本県、青森県。)
新潟で(車からご飯、宿代等)お世話になった大御所の方(以下A氏)に今回もキャリーして頂きました。
私もA氏も初の三重県(初の関西遠征)で特に前日はいつも通り寝つけませんでした。笑
一応計画としては愛知県北部→三重県の里山の流れ。どちらもGマップから選んだ適当なポイントです。笑
丁度16日の日付になった頃埼玉県内で集合し出発。
首都高から新東名へ。
私は激しい睡魔に襲われたので了承頂き睡眠。
気付けば愛知県で空は明るくなっていました。
暫くして愛知県の有名産地周辺に到着。
道中の里山な感じが山梨そっくり。
放虫話もよく聞きますがここもコンタミあるのか…
とりあえず山へ
林内は照葉樹系だがなにか足りない気がする…
ここで何時間か割りましたが何も得られず。
ましてやコクワガタなども少なかったので違和感が残りました。
雨上がりで林床も濡れていたので斜面でよく滑りました。降雨後の斜面は履きなれたスニーカーも無力。
雨の時だけは苦手な長靴でも良いかな。笑
途中、まばらに竹林が垣間見える良さげな場所にたどり着いたが坊主。
オオクワガタ産卵に来る茶色い硬いキノコがある倒木も多々ありましたが居ない。
私はどさくさに紛れてマイマイ材も斧で一振。
ホンマイともヒメマイとも言えないまさに移行帯のマイマイカブリをゲット。
チュウブ(ナゴヤ)マイマイカブリは厳密に線引きされている訳では無いようなので採集した個体の特徴から何となく推測するらしい…?
(主に名古屋市内河川敷の個体が多い)
午前中全て愛知県にて頑張りましたがこのまま割っていても採れない気がしたので三重県へ。
お互い名阪高速道路は初で何回か間違えつつ三重県方面へ。
三重県に入ると食料雑貨店の"オークワ"ストアも歓迎ムード。
目的の場所へ向かいます。
最初はノコギリクワガタの幼虫を回収。
良い白枯れ材だったので期待してましたが案の定ノコギリ。
材も割りつつオサムシも回収。
色々と薮を漕ぎつつ材を探している時でした。
A氏が目の前に立枯れを発見。
その立枯れは見た感じボロボロで特に地上1mは芯しか残っていませんでした。パワー型の人なら揺らして倒す事も出来る様な末期の材。
普通の人なら即スルーする材にも関わらず(A氏に見てきなよと言われたのもあり)、斧を当てる。。
ちょうど頭の位置にしか良い部分が無かったので力を込めれず苦労。
4~5発目くらいの時でした。
斧を入れた若干の切れ込みに小さな空洞が現れました。
まさに斧を入れた部分だったのでどうせコクワガタか何かを斧でやってしまったのだろうと覗く。
ん?
背面がいつも見るやつと違う。。。
しかもこんなに大きな前胸背板は無い!
まさか出るとは思っていなかったのでもう既に先に進んでいたA氏を大声で呼び戻す…
顎は見えなくとも明らかに奴の背中をしていた為大声で断言。
「マジでオオ出ました〜〜ww」
すかさずA氏も驚いた様子で一瞬にして立枯れ前へ。まだ前胸しか見えてませんでしたがお互いオオだと確認。
もうそこからは興奮しててあまり覚えていませんがとりあえず慎重に蛹室周りを削っていきました。
漸く取り出せる大きさまで崩せたので…
初めて訪れた三重県にてオオクワガタ。笑
気持ち良い。最高です。
取り出した頃はもう夕方。
林内はライトで照らさないと見えないくらい。
よってこの日は終了。
今回は環境を見て採れそうに無いなら帰宅の予定でしたが、その場で1泊延長を決めて宿へ。
夜ご飯に松阪牛をご馳走になりました。
その日の統括をしながら脂の乗った牛を堪能。
岩手県でも米沢牛を堪能した事がありますが、やはり国産ブランド牛は格が違う。本当に旨い。
いつも貧乏採集しかしていないので嬉しい。笑
松阪牛を味わい宿へ。
疲弊していましたが採集した個体を眺めてエモーショナルに浸る。至福の時間。
思い返してみるとこのオオクワがいた場所は尾根の植生の変わり目。
樹冠の高さも違い、風通しも良いと思われます。
あらゆる条件が揃って産みに来る♀個体がいたのか。
そして次の日。
あのエリアをさらに踏み込んで探索。
竹による侵食があるエリアも入念に。
照葉樹帯に突き出たクヌギやコナラがあれば激アツ展開かなと勝手に思っていますが中々無いですね。
良さそうな立枯れも良い頻度で見つかりますが、ほとんどがオオゴキブリの住処になっていました。大きめな食痕も偶にあるが途中で消えている。こういう場合はどうせオオゴキ。
2日目は疲れが取れずまともに動けずに終了。
ほとんどが尾根筋付近や道路脇の材のチェックで終わりました。
体力の無さが露呈しました…笑
三重から埼玉までは高速を使用しても6時間以上要するので早めに切り上げ帰路へ。
同日の夜、無事埼玉県へ帰玉。
A氏には新潟遠征時と同様至れり尽くせりで大変お世話になりました。新年初材割りは無事にオオクワガタを採集でき、満足の遠征となりました。
新潟の雪解けが待ち遠しい。
以上。三重遠征でした!