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海外で仕事をする時の大事なキーワード

北米や南米、ヨーロッパでの仕事の経験から、海外で仕事をする時に大事なキーワードは『フレキシビリティ』だと考えています。
特にイベントの仕事では本当に予期せぬ事が多々発生します。
日本では事前に一滴のモレも無いように関係者数名で細かく様々な確認作業を行いますが、アメリカでは専門分野の分業制が基本なので自分に責任のあるTaskはきちんとチェックしますが、他の人が行う業務までしっかり理解しようという姿勢は日本ほど感じられません。

現場対応能力と柔軟性

日本の現場では何度も何度もリハーサルやシュミレーションチェックを行いミスが無い様に準備をしますが、アメリカではリハーサルは数回で「あとは当日現場対応」という比較的ぶっつけ本番的な進め方をする事が多いです。

もしイベント本番中の現場でミスやトラブルがあった場合、各専門スタッフが連携し、決して慌てずそれまでの経験で培った自分達の数々の引き出しを活用し対応をします。
この「現場対応」を行うには予期せぬ状況にきちんと対応できる柔軟さ(フレキシビリティ)がキーとなります。

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問題発生時の優先順位


数年前にサンフランシスコで行ったステージの現場で、日本から来ていた社長のスピーチ冒頭に同時通訳の機材トラブルが起こりました。
社長のスピーチが通訳されていないという事で日本から来たクライアントは大騒ぎとなり、「通訳の声が聞こえない原因は何か?」「誰の責任だ?」という事をまだステージ本番進行中に我々ステージスタッフに何度も聞きに来られた経験があります。
確かに冒頭で通訳ができなかった事は問題ですが、その時の優先順位は「問題の原因と責任の追究」ではなく「今進行しているステージを無事に終える事」が一番だと思います。
もしステージ進行中にミスの説明へ脳を使わなければならなくなってしまった場合、集中力が切れまた別のミスが発生してしまうかもしれません。
クライアント担当者は問題の説明をしなければならないという、それぞれの立場もあると思いますが、問題が起こっている時にまず何を優先で行うべきかの判断が非常に大切だと思います。

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現地スタッフとの働き方

海外でプロジェクトを行うと色々な現地スタッフと仕事をしなければなりません。同じ業界で働いていても、考え方や仕事の進め方も千差万別です。
そんなスタッフと一緒にモノを創り上げる為には、「仲間」という意識を持って貰う事が大事です。
また海外で仕事をする場合、現地のやり方に自分が合わせる必要があります。日本のことわざで言う「郷に入りては郷に従え」です。
そこで重要なキーワードも『フレキシビリティ』 だと思います。
もし仮に自分がお金を支払うクライアント側だとしても「日本的なやり方」を押し付けたら現地の人達は動いてくれません
僕が海外で仕事をする時、日本のクライアントから「日本では簡単にできる事なのになぜ出来ない」と良く言われます。
それを言っているのは全く別のルールで社会が構成されている海外なので「日本なら・・・」という考えは一旦捨てた方がいいと思っています。
日本から来る駐在員の方々もこの点で現地社員の人達との働き方の難しさに頭を抱えるケースがあると聞きますが、結局自分が日本で経験してきたやり方を相手に強要しているからではないでしょうか?

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スポーツで重要な「ヒザの柔らかさ」

野球やサッカー、スキーやスノーボード、バスケットボールやサーフィン等色々なスポーツを上手くこなせる人に共通する事は「ヒザの柔らかさ」だと言われています。時々の状況で柔軟に体を反応させるには足が突っ立った状態では上手く動けません。ヒザに柔軟性があるのでイレギュラーな事があっても瞬時に対処できると思います。
僕の方程式では「ヒザの柔らかさ=ビジネスにも重要なフレキシビリティ」です。

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結論

フレキシビリティな対応とは「自らの信念が無い」「相手に軸に合わせる」という事ではなく、達成すべきGOALに向かい何が必要かを考え、その為のプロセスの中で柔軟に対応できる個人のスキルだと考えています。
特に海外では考え方の違う人間と一緒に仕事をしたり、イレギュラーな問題が多々生じるので、常に頭と膝を柔らかく柔軟に対処できる事が最も重要だと考えています。

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