私のヒマラヤ登山論 私は、標高5000 mで、血中酸素濃度が平地の60 %になり、呼吸がやや速くなり、寝苦しく、5500 mでは(サンダーピーク(5361m)、チュクングリ(5550 m)、カラパタル(5550 m)、メラピーク(改訂標高、6461 → 6654 m))、登山コースを連続30分も歩けず、ザックを背負ったまま、頻繁に、脚を止め、そのくり返しであり、まだ、7000-8000 mを経験していませんが、エベレスト登頂の夢はいまも持ち続いています
はじめに
私は、ヒマラヤへ、二回行き(一回目はエベレスト街道、二回目はメラピーク街道)、登山を経験しましたが(note本欄バックナンバー記事・写真参照)、拙著『世界百峰巡礼登頂』では詳細に記載しなかった話題について、感想を記しておきます。
エベレスト街道の特徴
エベレスト街道の主な特徴を記せば、
・数箇所、ヘリポートあり、
・欧米日などの登山者のために、ネパールの標準では考えられないような条件(食事メニューの多さ、飲み物の種類、大型液晶テレビ、水洗トイレなど)が整っており、
・数km おきに、ロッジがあり、食事と宿泊が可能(ネパール環境局の指導が徹底しており、どのロッジも、メ二ュー用紙の色や食事項目の順序まで同じ、さらに、礼儀も良い、日本人に合わせ、ディナー前に、蒸しタオルまで手渡してくれるロッジもあり)、
・給電は、太陽光発電(昼間に蓄電、夜間の食事時間とその前後のみ照明あり)、
・食事(モーニングとランチとディナーに分かれ、モーニングは、アメリカンブレックファースト、トースト、ゆで卵など、ランチは、ネパールセット(カレー)、ピザなど、ディナーは、チキンやビーフ(ヤクの肉)など、計30種目)、
・飲み物(コカ・コーラやペプシ、欧米のビール各種やウィスキー各種)、
・宿泊(個室、簡易ベッド(毛布が備えつけ)、それだけでは寒いため、寝袋持参)、
・トイレ(屋内か屋外、水洗ですが、近くのドラム缶の水を汲み、自身で流す)、
・カトマンドゥ(インドに近いためにヒンドゥ教の影響が大きい)は、大部分、ヒンドゥ教、しかし、山岳部(チベットに近いために仏教の影響が大きい)は、仏教であり、エベレス地街道沿いに、多くの仏教寺院があり、
・エベレスト街道には、仏教のマニー石(日本の石垣のように、石や岩壁には、教文が記され)やマニー車(時計回りに回すと幸運が訪れる)があり、
・民家の建物は、粗末で、石を積み上げて側石の隙間から仲が見え中が見える、と言うことは、隙間風が入り、冬は、ものすごく寒い)、屋根は、毎年、竹を板状に加工した物を乗せている、民家の食事は、土間のかまどの付近に集まり、そこに腰をおろし、皿の野菜の煮物やカレーを手で、つかみ、食べており、生活レベルは、江戸末期、良くて、明治時代(人間にとって何が最高の幸福条件か分からない)、
・ロッジでも民家でも、かまどやストーブの燃料は、日本では考えられませんが、アフリカやインドでは、当たり前であり、動物のフンを乾かし、繊維質の状態で、燃焼させていますが、登山ガイドは、慣れたもので、それをふたつに割り、ストーブにくべていましたが、火力が強く、長持ち、
・エベレスト街道の輸送手段は、人力かヤクによる運搬であり、街道には、貴重な燃料となるヤクのフンが転がっており、近くの住民は、我先に、拾いに来たり、自身の牧場で、ヤクを飼育して売買している場合、大きなかごを背負った大人や子供が、乾燥したヤクのフンを集めていた、
など。
総合評価としては思ったよりもはるかに良かったです。
メラピーク街道の特徴
メラピーク街道の主な特徴を記せば、
・エベレスト街道は、ネパールでは、ドル箱であり、観光収益が桁違いに多いのに対し、メラピーク街道は、ネパールの山岳部としては、普通であり、
・ロープウェイやリフトなし、
・少ないが、ヘリポートあり、
・ロッジが少なく、
・施設が良くなく、
・登山道は、整備され、ゴミなどはなく、
・宿泊やトイレはエベレスト街道とほぼ同じ、
・ただ、自然の中、黙々と歩くことしかない、
など。
総合評価としては思ったとおり良くなかったです。
高所順応で登った山
・サンダーピーク(5361m)
・チュクングリ(5550 m)
・カラパタル(5550 m)
・メラピーク(改訂標高、6461 → 6654 m)
結びに代えて
私は、標高5000 mで、血中酸素濃度が平地の60 %になり、呼吸がやや速くなり、寝苦しく、5500 mでは、登山コースを連続30分も歩けず、ザックを背負ったまま、頻繁に、脚を止め、そのくり返しであり、まだ、7000-8000 mを経験していません。
メラピーク街道では、高山病(肺水腫。肺に水が溜まり、水の量が多くなると死亡)にかかり、死ぬような思いをしました。
エベレスト登頂の夢はいまも続いています。
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