Trovatoreさんの質問「桜井先生によると茨城県は原発事故の広域避難訓練を実施していないそうですが、一方で東海第二原発は安全対策が強化され、原発事故が起こっても避難の必要はないくらい安全性が高まっているとのことですが、結局、避難訓練をすべきなのか、それともその必要はないのか、どちらなのでしょうか」への回答 屋内退避だけでは、十分な訓練にならないため、もしものことを考慮し、保険の意味で、軽水炉で過去に発生した最大の事故である福島第一原発事故並みを想定した広域避難訓練を実施しておくこと

質問

2024年4月23日 21:18
Trovatoreさんからの質問
桜井先生によると茨城県は原発事故の広域避難訓練を実施していないそうですが、一方で東海第二原発は安全対策が強化され、原発事故が起こっても避難の必要はないくらい安全性が高まっているとのことですが、結局、避難訓練をすべきなのか、それともその必要はないのか、どちらなのでしょうか。

回答

私は、静岡県防災・原子力学術会議原子力分科会委員として、会合において、静岡県広域避難訓練の考え方と現状分析について、体系化したことがあり(静岡県HP、同分科会議事録参照)、要約すれば、
・(運転中、内部事象+外部事象、年間平均)炉心損傷事故発生確率+フィルタベント機能喪失確率=マイナス9乗であるため、現実的には、大放射性物質放出を回避できるため、屋内退避で対応できること、
・しかし、屋内退避だけでは、十分な訓練にならないため、もしものことを考慮し、保険の意味で、軽水炉で過去に発生した最大の事故である福島第一原発事故並みを想定した広域避難訓練を実施しておくこと、
ですから、結論として、もしものことを考慮し、保険の意味で、広域避難訓練を実施しておくことです。

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