アルコール依存症:回復のための第一歩はコレだった!

重度アルコール依存症の kiyopi です。

あなたはアルコール依存症からの回復の第一歩は何だと思いますか?

現在の医療方針に沿って考えれば、間違いなく『減酒・断酒』でしょうし、ほとんどの人がそう思っていることと思います。

ですが、残念ながら違います。

アルコール依存症は病気なのであり、現象でも単なる問題行為・行動でもありません
お酒を飲むから問題を起こし、迷惑も掛ける、だから減酒・断酒が必要?
子供でも思いつく程度の単なる対処です。

子供の頃に、親がアルコール依存であった人はこんな経験ないでしょうか?
「もうお酒飲むのはやめて!」と言った事のある経験が。
実際、親が断酒してくれた人もいるでしょう。
ですが、お酒を飲まないだけで何も変わらなかったと感じている人も多いと思います。
僕の今まで見聞きしてきた話だとほぼそんな話や家族ばかりです。
実際、長年だろうと始めたばかりであろうと減酒や断酒をしている依存症者を抱えているご家族様でもそう感じている人も多くいるでしょう。
僕もその一人です。
自分も依存症者でありながら、父親にそれを感じている家族でもあります。
お酒は飲んでいなくても、親の人間性や精神性が変わったわけではないからです。
僕の父においては、飲酒者やお酒購入者への嫉妬や見下し、お酒そのもの・販売店・飲食店・酒造メーカーや法律への逆恨み、病院に繋げた家族への憎しみなどで、元が元であったのに人間性・精神性がよりすさみ、腐った人になっています。
減酒や断酒を医者から言われたとしても依存症者が取り組んだとしても、単なる対処法であって治療でも回復法でもありません。
対処できるのも酒害の範疇だけです。

僕の経験では、アルコール依存症は精神疾患です。
精神的な問題が原因でお酒への依存が止められない状態になるのがアルコール依存症であって、お酒を辞められなくなって酒害を引き起こすのがアルコール依存症ではありません。
アルコール依存症になったから酒害も起こすようになってしまった、というのが正しい解釈です。

なので、まずするのは自分がお酒に依存してしまうほど苦しんでいる事、悩んでいる事、不安・恐怖、怒れている事、つまらないという事を自分に認める事です。

「お酒を飲む以外に楽しみがない・お酒を飲むのが唯一の楽しみだ」と言う人がいますが、興味を持てる事ややりたい事もすることも無くて、生きているのがつまらなくて苦しいと自分で認められていないんです。
『死ぬのは怖いけど長生きなんてしたくない』とか、『気付く間もなくぽっくり楽に死ねるならいつ死んでもいい』と思っていたりはしませんか?
自分自身ですら認めていないのだから問題視できず、向き合う事さえできない。
だから解決に向かえないし、情報を得ても活かせない。

誰でもあること、もっと酷い人もいる、大したことない・・・と思ってしまっている人も多く、自分にとっての原因なのに原因だと思ってない人も多くいます。
人に悩みを相談したらこれを言われてしまい、原因だと考えられなくなって深みにはまってしまう人もいます。

減酒・断酒以外にも、飲酒欲求が起きないように空腹にしないというのもありますが、お酒から食に依存先の転化をするだけです。
コーヒー、炭酸飲料、ノンアルコール飲料も同じです。
飲酒欲求が起きないように暇にしない、とにかく何かする、というのも同じです。
問題なのは飲酒欲求を湧き起こすほどの生きている上での苦しみなのであって、依存先を変えて飲酒欲求や一時の安息感を誤魔化す事ではないのです。

どんなちっぽけな事であっても自分が逃げ出せるものなら逃げ出したい悩みや苦しみであるのなら、自分に認める事から始めてみて下さい。

カミングアウトは必要な相手に必要な時だけすればいい。
たとえ家族であっても、打ち明ける自信がついてからのカミングアウトで構わないし、解決してからでも構わないんです。

人から何と言われようとその人の言葉に惑わされず、自分に対してだけは誤魔化したり思い込んで嘘をついていくのを止める、それが断酒を目的にせず回復を目的にしていく治療の第一歩です。


今回は以上です。

参考にして頂けたら幸いです。

あなたが回復していけますように。

ご家族様の傷が、苦しみが癒えていきますように。


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