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断酒への過信と不安

みなさん こんにちは。
読んでくれてありがとうございます。
kiyopi です。

今回は『入院中におこる断酒への過信と不安』について書いていこうと思います。

★外泊の意味

アルコール依存症で入院すると、当たり前ですがお酒とは隔離された状態となります。
どんなに飲みたくても飲める環境ではないので、暴れようと、叫ぼうと、観察室という監獄に入れられるだけで、決して飲むことはできません。

落ち着いた入院生活を送っていれば、入院して一か月ほど経過すると、医師から外泊の許可が下りるようになります。
家に戻り、実生活に戻っていくための練習のためのものです。
入院生活の中にはない、いつでもお酒を入手できる状況、家族との関係、近所のことなど、実生活に触れる練習です。

どう過ごすかは人それぞれ違います。
帰りたくないと駄々をこね、外泊延長する人もいます
怒って帰ってきて、家族への不満たらたらの人もいます。
回復への決意を強めて帰ってくる人もいます。
お酒を飲んでしまって帰ってくる人もいます。
お酒を飲んでも、食事にみりんが、料理酒が入っていたとか、飲んでないと嘘をつく人もいます。
外泊中に車の運転免許取り消されて帰ってくる人もいます。
中には、行方不明になる人もいます。

そんな中で、断酒に対して過信を持ってしまう人、不安を抱く人が出てきます。

★過信

入院中はお酒が飲めないため、飲酒欲求は当然、無くなっていきます。
そこで外泊し、飲酒欲求が湧かなかったり、湧きはしたけど飲まなかったことで、自分はもう断酒できると思い込んでしまう人も出てきます。
話をしていると、違和感が出てきます。
自分を理解してないこと、自分が飲む理由やどんな時に飲みたくなるのかすら、本人が知ろうともしてないし、分かってない場合が多いのです。
自分では「あの時には断酒できたこともある、この時には断酒できたこともある」とか「風邪ひいたら飲まずにいられるから」「体調悪い時は飲まずにいられるから」「かつて自主的に断酒したことあるから、その時は成功したから」とか。
じゃあ、『今は何でここにいるのですか?』ということになります。
”断酒していた日や、期間があった”というだけで、継続は出来なかった。
要は失敗したから入院に至ったのですから。
自信ではなくて過信
なんです。

★不安

外泊して帰ってくると、眠っていた飲酒欲求に気付き、断酒が不安になって帰ってくる人がいます。
自分を真剣に受け止められる人です
不安を抱える人は、断酒する事への決意は固まっている人がほとんどです。
だから不安になるとも言えます。
ですが残念なのは、自分を理解するためのプログラムがないことなのです。
先にも言ったように、自分が飲む理由、どんな時に飲みたくなるのか?でさえ、考えさせられる機会がないのです。
「注意しよう、アルコール依存症者はこうなのだ」ばかりで、根本問題に触れていないのです。

★さいごに


断酒には、自分を理解することが重要です。
飲む理由や、飲みたくなる時のこと以外にも、自分のお酒に結び付ける思考、飲酒欲求、それを生み出すストレスのこと。
その思考をどう変え、どうストレスを解消し、どう飲酒欲求を減らし、無くしていくか。(過去noteを参照してください)
そこに取り組むことは楽ではないですし、苦しいかもしれません。
でも、必ず回復に向かいます。
それも楽な断酒での回復です。
医者でも、薬でも、自助グループでも回復はしません。
自分をアルコール依存症から回復させられるのは自分しかいません。
自分自身がアルコール依存症回復のための最高の名医なのですから

最後まで読んで頂きありがとうございました。

感謝します。 kiyopi

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