アルコール依存症:本当に回復した人は表に出なくなる

重度アルコール依存症の kiyopi です。

最近、僕と同じように『アルコール依存症はメンタルの問題、お酒が問題ではない』という事を配信している人をたまに見かけるようになり嬉しく思います。

世の中は『とにかく断酒なんだー!』という情報ばかりです。

苦もなく、断酒を意識することもなく断酒出来ているような回復に至った人は他にもいるはずなのに、見かけない事を不思議に思いませんか?

そういった人も、最初は X を始めとした SNS で投稿する人もいます。
自助グループにもいたでしょうし、病院の定例会にもいたでしょう。
ですが基本、すぐに表に出てこなくなります。

通院もしない。
だからもちろん薬も必要としない。
自助グループとも縁を切る
なのに、本人は苦もなくお酒に振り回されることもない、断酒派なら断酒している。
努力も苦も無く。

僕の様に、避けられない飲み会だけでも平気で参加したり、飲酒量をコントロール出来るようになった人も他にいるでしょう。
それでも普段は苦も無く、気にすることもなく断酒している。
お酒に不安も恐怖もない。
精神的にも自分でも不思議なくらいに穏やかで安定している。

そんな人も他にいるはずです。

なのに見かけない。
おかしいと思いませんか?

そういった人は、叩かれるんです。
病院や自助グループからも『変なことを言う人、惑わす人」として怒られたり、説教されたりします。

『自分がこんなにも楽になったんだから、苦しんでいる人に自分の気付きや手段・方法を伝えたい・知ってほしい』という思いで伝えているのに伝わらない。
話しにならないもどかしさ や やるせなさ、苦しさ、悔しさを体験します。

そして表に出てこなくなる。

僕も X を主にしていた頃は、リプで叩かれること自体はあまりありませんでしたが、DM では随分と誹謗も中傷も受けました。
しつこく、こっぴどく。
医師からも「いい加減にしろ!」と怒られ、自助グループでも嫌な顔されたり、呆れられ重鎮から「断酒を甘く見るな!断酒会を舐めるな!」と言われ、病院の例会では話すたびに嫌な顔され、避けられる。

最初は、『何年断酒していようと憂鬱そうで、どこか引け目を感じていそうな暗い雰囲気の断酒者達と僕の違いを見て判断してくれ』という思いもありました。
でも悟りました。
断酒こそ正しいと信じている人達には無理なんだと。

人間は、自分の信じている事が正しい訳ではない事を知る事・認める事に恐怖を感じます。
なぜなら、実際そうだと知ったら傷付くからです。
だから自分は正しいと思いたいのが人間です。
その確証が欲しくもなります。
だから否定したくなります。
ただ、それは潜在的な恐怖なので誰にでもあります。
ですが、自己肯定感が低い人ほど承認欲求も強くなるので顕著です。
否定批判を繰り返したり、誹謗中傷したり。

そういった人たちの心理は理解しています。
何で、そうせずにはいられないのかを。
でも僕は断酒会を辞め、病院の例会も行くのを止め、Ⅹ への書き込みも止めました。
NOTE でも、ワザワザ見出し画像を作って張るのも止め、見たい人だけ見ればいい状態にしました。
伝わらない相手には伝わらない。
相手にしてしまうのは僕の承認欲求でもあったから。

これからも、NOTE への投稿は思い付いた事がある時には残していきます。
自助グループや病院例会への参加は・・・医療が変わらない限り、もうないでしょう。
でも、僕の言ってるような情報を必要としている人も少なくともいるのは確かです。
読んでくれている人には感謝します。

本当は対面で相手に合わせていないと伝えられない事、出来ないことが沢山あります。
文章では、どうしても出来ないことがあります。

僕は本当は本気で医療側に回りたいのだと最近気付きました。
苦しんでいる人ほど楽にしてあげたいんだと。
患者も家族も。


この先は愚痴のようなものです。
アルコール依存症の職探しの実体験です。
知りたい人だけどうぞ。

僕の実態は50歳、無職です。
田舎なので通勤に車は必須ですが、貯金が尽きて手放しました。
職に就くのに携帯が必須だとは知らず、貯金が尽きて解約しました。
自転車は壊れたのに修理するにも買い替えるにも資金はありません。
徒歩での移動距離は1時間で8km弱(東京や大阪の人並みでかなり早い)です。
ですが、それだけ職探しのエリアは狭くなります。
派遣、社員紹介、期間社員、どこも携帯なしでは取り合ってくれません。
アルバイトも、携帯なければ応募しても返信すらありません。
狭い範囲では、そのうちに探せども応募経験のある所ばかりで、新しい所を探す方が大変になります。
面接に向かっても、事前に下見に行ってなければ場所が分からないこともあります。
実際、下見せずに事前にパソコン使って地図を見て、グーグルアースも使って調べたのに、パソコン上と見える感じの違いで道に迷い面接に間に合わなかったことがあります。
携帯が無いので連絡できません。
最近は公衆電話もありません。
家に帰り電話して事情を説明し謝罪しましたが、不採用になりました。
面接受けても、最近はどこでも精神疾患について聞かれます。
通院歴、入院歴、服薬状況など、中でもアルコール依存症は断トツで印象悪いです。
社会保険加入の都合上、嘘はバレると説明されたことがあるので毎回素直に伝えてしまうんですが、アルコール依存症はほぼ一発アウトです。
最初に聞かれればいいですが、終わりがけに聞かれるのが最悪です。
アルコール依存症の世間での印象が顕著に分かります。
それまでは印象からして採用という事で世間話ばかりで話が進むのが毎度ですが、アルコール依存症だという事を言えば一発アウトです。
面接者の表情が一気に変わります。
回復証明・完治証明を求められることもありますが、精神疾患に完治はないので病名は一生消えません。
寛解証明は書いてもらえます。
ですが、世間では寛解が何なのか広まっていないので、説明が必要になります。
書いてもらうのに費用が数千円かかるので、その程度はお金がないと無理です。
連絡したり、説明したらアウトでした。

そんな無職50歳、親元に居なければ生きていられない、でも医療側に立って苦しみの強い依存症者と向き合うのが夢です。
アルコール依存症治療の在り方をひっくり返すのが夢です。


今回は以上です。
参考にして頂けたら幸いです。

あなたが回復に向かえますように

ご家族様の傷や苦しみが癒えていきますように

最後まで読んで頂きありがとうございました。

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