アルコール依存症者の悩み:怒りや憎しみ、苦しみが消えない
重度アルコール依存症の kiyopi です。
アルコール依存症者に限らず、誰でも消えない怒りや苦しみはあると思います。
怒りや苦しみが消えないのは何故でしょうか?
相手が悪いから?
環境が悪いから?
政治のせい?
相手や環境や政治が変わったらお酒に依存しなくなれるのでしょうか?
依存症者に強く断酒を希望するご家族様ですが、依存症者が断酒しさえすれば怒りや憎しみは消えるのでしょうか?
相手や環境が変わっても、怒りや苦しみが弱まりはしても消える事はありません。
弱まるだけなので、そこから新たなアラや不満箇所が目につき新たな怒りや苦しみが生まれます。
そこでこういった事を言いたくなるでしょう。
「自分の望んだのと違う」
「こういうことを望んだ(言った)わけじゃない」
「この程度で」
「これじゃ完璧ではない」・・・
経験のある人もいるんじゃないでしょうか?
アダルトチルドレンの人は確実に経験あると思います。
僕は山の様にあります。
自分の外に変化を求めても、自分に変化が起こるわけではないので達成感も満足感も得られません。
得られるとすれば『やってやった』『言ってやった』といった優越感くらいです。
傲慢さが生まれてしまい、見下したり、差別が生まれたり、グループが出来たり、対立したりと人間関係の悪化が起こる場合もあります。
では何故、怒りや悩みは消えないのでしょうか?
それは、怒りや悩みとは自分の不満だからです。
自分の不安や恐怖を刺激されたことによって湧き起こる不満だからです。
相手が悪いことしてきている場合もあります。
環境が悪い場合もあります。
政治の対応が行き届いていない、悪いという場合もあります。
『自分の不満?そんなわけない!』と思う人もいるでしょう。
普通の人はこれが当たり前なので、時代的な常識としては間違いないです。
ですが、そうであるからこそなくならない。
詰んでしまいます。
怒りや憎しみ、悩みを感じて生み出しているのは自分自身で、自分の中にあるものなので自分が変わらなければ消えません。
そこに納得がいったとしても、大抵の人はココで躓きます。
どのように自分が変われば良いのかが分からないからです。
スピリチュアルや宗教では、手放しとか、解放とか、執着を捨てるとか言いますが、「どうやればいいんだよ!」でしょう。
「そこを教えてくれよ!」でしょう。
僕がそうでした。
手放すだの解放するだの、執着を捨てるというのは、その手前にある問題の対処が出来ている人だから言えることです。
その手前の対処がわからないから出来ないんです。
その手前の問題とは自分の中のどんな不安や恐怖を刺激された結果、湧き起こった怒りや悩みという不満であるのかを理解する事です。
それを理解できた人は、じゃあ自分がどうしたいのか?どうしたらいいのか?考える事が出来るようになり、怒りや憎しみ抜きで現実を見る事が出来るようにもなります。
その結果、恐れたり怯えたりしなくてもよくなるので自然と消えていくんです。
それが手放し・解放の仕組みであり正体です。
僕の言っていること自体、スピリチュアル的・宗教的に感じる人も多いとは思います。
ですが僕としてはスピリチュアルは心理部分は参考にはしても現実的でないので好きではないです。
宗教は母やその宗教の人達を見ている限り依存心の塊だし、傍から見れば単なる教主一族ファンクラブだしでイメージ悪くて気持ち悪いので嫌悪感すらあります。
僕がこのことにたどり着くまでは、苦しい思いも経験もしましたし時間もかかりました。
色んな本や動画やブログを見ても先生はいませんでしたから。
内観という言葉を知り、自分を知る、感情を掘り下げる、ヒントはそれだけでした。
自分を知るとはどういうことなのか?
感情を掘り下げるとは、どんな感情をどう掘り返せばいいのかもわかりませんでした。
その試行錯誤の結果が以前から度々記事にしているセルフカウンセリングです。
自分で自分を対処出来るようになるように不安や恐怖を見つけていく。
簡単に言えばそれだけです。
どれだけ自分の不安や恐怖を見つけられるか、認識できるかです。
人には言えない恥ずかしい自分、弱い自分、嫌な自分も見えてきます。
そんな自分をどれだけ肯定できるかです。
人は簡単な答えを求めようとします。
簡単に出来る事ばかりを求めます。
外から解決できるものばかりではありません。
自分にしか分からない事は自分でしか分かりません。
自分の中は自分でしか変えられません。
だから、怒りや悩みは消せるのは自分しかいません。
ある意味、ネガティブな思いや感情はチャンスでもあるのです。
怒りや悩みを抱えたままでは断酒者の断酒も苦しければ、回復できる日は来ません。
どんなに断酒を頑張っても家族が怒りや憎しみを抱えたままでは依存症者を許せる日は来ませんし、今の依存症者を現実的に見ることも出来ません。
よくてもギスギスした感じが残り、家族関係の修復できる日も来ません。
依存症者もご家族様も、一度よく自分の怒りや憎しみ悩みが消えないのはどうしてか?考えてみてほしいと思います。
今回は以上です。
参考にして頂けたら幸いです。
あなたが回復に向かえますように
ご家族様の傷や苦しみが癒えていきますように