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【読書録】他者と働く-「わかりあえなさ」から始める組織論

HRアワード2020 書籍部門最優秀賞受賞、らしいです。ずっと気になっていた本をようやく読了。

・対話とは「新しい関係性を構築すること」(=橋を架ける)
・4段階のプロセス「準備-観察-解釈-介入」
・準備、観察=相手のナラティヴを把握すること
・解釈=相手のナラティヴにおいても意味があるようにするにはどうしたらよいのかを考えること

・つまり、解決困難な組織課題が出てきたとき、相手を変えるのではなく、こちら側が少し変わる必要があるということ

いや、分かる。分かるんだけども、難しい。こんな例もありました。

・現場が腐っていたわけでもなければ、経営が怠けていたわけでもなく、現場と経営を繋ぐ配管が腐っていた。

これも分かる。ただ、この例は現場も経営も頑張っていたケースなんですよね。相手が頑張っていたり、もがいていたりしているケースは橋を架けやすいんだけども、相手が極めて自己中心的であったりする場合、橋を架けようにもその前に壊されちゃう感じなんですよね。それは準備や観察が足りないと言われれば、それまでなんですが。。。

そういう意味では、ティール組織で出てきたwholeness(全体性)の話に近いかもしれません。相手の全人格を受け入れる、みたいな。やっぱり難しい。

一方、深く共感したのがこの2点。

・人が育つというのは、その人が携わる仕事において主人公になること(上司の役割は部下が携わる仕事で主人公になれるように助けること)
・正しい説明という暴力(=相手がその人の人生の主人公として生きていくことを支援するという観点では、科学的な正しさは絶対ではない)

これは以前から感じていたことを綺麗に言語化してくれたような思いです。

◆こんな人におススメ
相手を「変えたい」と思うことの多い人


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