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女性はいくつになっても輝ける〜『その女、ジルバ』第1話レビュー〜

若さに女性の価値を見い出す世の中を生きるのは不安だ。男性アイドルと違って女性アイドルは若い間しか活動できなかったり、アンチエイジングの化粧品がしきりに宣伝されたり、結婚には適齢期があると言われたり。女子大生が女子高校生を見て、「私たちもうオバサンだねー」と冗談を言って笑ったりもする。

そんな世の中に、「女性はいくつになっても輝ける」というメッセージを伝えようとしているのが、2021年1月9日(土)23:40〜からスタートしたフジテレビ系その女、ジルバというドラマ。

思い描いていた人生を送れないまま、40歳の誕生日を迎えた主人公の笛吹新(池脇千鶴)が、40歳以上の女性が働くバーに飛び込んで新しい道を切り開こうとする物語だ。

このドラマのメッセージにとても共感したので、少しでも多くの方に作品が届けばいいなと思って、レビューを書きたいと思う。

以下、ネタバレを含みます。


まず印象的だったのが、誕生日にメルマガでしかお祝いのメッセージが届かないというシーン。40歳の誕生日を誰にも祝ってもらえない寂しさを感じながら、職場の倉庫に向かう主人公の新が切ない。若い頃は憧れのアパレルショップで働けていたが、今の仕事にはやりがいも感じられずに悶々と過ごしていた。

さらに、勤務先に向かう途中で公園で倒れるおばあちゃんを見て、この先誰にも助けてもらえずに一人で途方に暮れる未来の自分を想像して不安になるところも、大人の女性の悩みをうまく体現している。

そして不運なことに、職場に元カレの前園真琴(山崎樹範)が新しい上司として出向してくる。一見人当たりが良さそうに見えるが、新との結婚直前に浮気相手と子供を作って裏切った最低な男だ。その悪名は出向組の同僚にも届いていて、捨てられた相手が新だとは知らないまま、

「結婚最後のチャンスだったらしいよ」

と憐れんだ。女性はある一定の年齢を超えると、「婚期を逃した」とか言われてしまうから、同僚の言葉がリアルで世辞辛い。

元カレ前園との再会シーンでは、「どこのおばさんかと思った」「老けたなぁ」と失礼セクハラ発言を連発される。ビンタの一つでもお見舞いしてやれ!!と思ったけどさすがに初回でそうはいかず。最終回あたりでギャフンと言わせてるシーンを期待したい。

前園のせいで最悪な気分で会社から帰っているとき、偶然にも40歳以上のホステス募集の張り紙を見つける新。

「何かしないと。今ここで新しい何かをしないと。私は、私の人生を嫌いになっちゃう」

そう自分を奮い立たせてお店の扉を開ける。そこでは、新よりもずっと年上の女性たちが綺麗な格好で生き生きと働いていた。

新はお店では40歳はピチピチのギャル扱い。お客さんに独身であることを話すと、

「40なんて若い若い」「焦ることないよ。若いうちに、人生楽しまなきゃ」

と思いもよらない言葉をかけられる。40という年齢に気を落としていた新だったが、だんだんと笑顔を取り戻していった。

閉店後に、今日誕生日だと知ったお店のママたちから新は祝福を受ける。

「これからの大切な人生を、命ある限り生きていきましょう」

お祝いの言葉に感激した新は、涙を流しながら本音を漏らした。

「朝起きたらもう40になっちゃってて。何もかもうまくいかなくて。私の人生、これでおしまいかなって。でも、こんな素敵な誕生日、生まれて初めてで」

そんな新に、お店のママたちが「40なんてこれからよ」と笑って励ましていたのが感動的だった。

この先、どうやって新が自己肯定感を取り戻すのか、どうやって前園を見返すのか、とても楽しみだ。


〜余談〜

私は山崎樹範さんが好きで観始めたのですが、やっぱりダメな男の役なんですね(笑)

私にとってはいつまでも憧れの『SCHOOL OF LOCK!』の初代カリスマ校長。やましげさんがカッコいい役で主演を務めるドラマを一度くらい見てみたい。

ちなみに今、私が書いている小説は脳内でやましげさんが演じているのをイメージして書いてます(その方が書きやすく、勝手に当て書きさせていただいております…)。めちゃめちゃカッコいい役回りです!!

お時間あれば是非読んでいただきたいです。最後、宣伝で失礼しました!


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デミロマ会議
恋愛しない人が浮かない世の中に変える活動をするために使います。エッセイ以外にも小説を書いたり、歌も作っています。

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