いよいよ飲食店は通常営業に戻れるか!

今月に入り、感染者数の減少に伴い、お酒が出せるようになって20日が経過した。でも各店の業況を見ていると長い間、我慢していた店の常連様で活況を呈している店もあれば、そうでもない店もあるようである。お客さんは何気なくお店の普段の頑張りを適切に評価している。コロナで営業を自粛されて長期に渡り店が落ち込んでも強固な顧客基盤がある店は復活が早い。

顧客は店の重要な営業基盤で大切にするという、この当たり前の事を徹底せねばならない。普段きっちりしていない店は周りの店が賑わっても自店だけが取り残されることになる。

美味しい商品をリーズナブルな価格で提供するのは当然のことだが、他店にはない自店ならではの価値を模倣されないようにして持続的な成長を実現しなければならない。また、飲食店は他業種と比較して粗利益が高い。原価が30~40%とすれば、60~70%が粗利益(付加価値額)である。

したがって商品力だけでなく販売力の源泉である接客力、快適な雰囲気の提供などが重要な差別化手段でもある。この点を店のみんなが再認識して常日頃から徹底しなければならない。これらがどこよりもうまくできてお客さんの常連化・固定化が実現できるのである。


外食産業は25兆円産業で市場規模はそこそこあるが、あまり団結力がないので政治力が弱いと言われる時がある。だから産業全体が苦境に立たされた時に各社が一致団結できず業界全体を守ることができないと指摘される。今回も、コロナの諸悪の根源扱いをされて営業の時短要請や酒類販売の禁止にも従わざるを得なかったのが実状である。

そんな中、ようやく吉野家社長を筆頭に発揮人が相当集まり、コロナで打撃を受けた大手外食チェーンが飲食代の割引などで客を呼び込む業界横断のキャンペーンを開始する運びとなった。普段なら競合関係だが、緊急事態解除を機に、一丸となって激減した客足の回復を目指す。次々と参加企業も増え、実施店は全国で9400店程度らしい。安心して外食を楽しめる以前の日常が待ち遠しい。

大阪はコロナ対策で飲食店に要請している時間短縮や酒類提供制限について、このまま減少傾向が続いた場合、早ければ24日に解除する考えを示し、1週間前倒しで解除されるようである。正式には、今日の会議で決定され発表される。実現すれば、府内の飲食店がほぼ通常の営業に戻るのは約11カ月ぶりとなる。長いトンネルをようやく抜け出せるようだ。

私の近所にあり、古くから地域に愛され続ける町の中華屋さんもようやく通常営業できそうだとの事でホッとしておられた。地域に根差す中華料理店は自己物件で家賃はいらない、家族経営で人件費もいらない。ボリュームがあり値段はリーズナブル、味は適度に美味しく飽きられにくい、地域密着だから地元の常連が支えてくれる。だからコロナ禍でも耐えれた店が多いのである。あとは後継者さえいれば安泰の店は多いので、後継者を決め育てるしかない。

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