インターン3日目
前回からの続きで、起業家おかんと息子の起業塾が始まり、まだ学生の息子を、おかんの会社にインターン生として迎えることにした。インターン1日目、息子は思った以上にいい動きをした。しかし、2日目は、おかんも息子も疲れて、無言で帰ることになった。そして、3日目はというと......。
創意工夫
3日目となると息子は随分慣れたようで、ルーティン作業は教えなくても出来る。
事務所のゴミ集めや、コピー取り、お使いもそつなくできるようだ。
そして、最も大事なことは日々の繰り返しに加え、変化、工夫、改善ができるかということだ。
基本を忠実に仕事を続けることは重要であるが、何年たっても変化が出来ない人、変化したくない人、変化することについてネガティブな人は多い。
組織が大きくなってくると、ネガティブパーソンが増え、何か新しいことを考えるとか新規事業を否定する。変化も望まないし工夫もしなくなる。そういった人が増えると組織はどんどんダメなる。
どんなことが起きるか読めない業界
起業家おかんの業界は、変化が早くドックイヤーどころかマウスイヤーと言われるほど、常に最新の技術が生まれ、3年先はどんなことが起きるか読めない業界である。
※ドッグイヤーとは?
情報技術分野における革新のスピードを表す概念。人間の七年が犬の一年に相当することから、通常七年で変化するような出来事が一年で変化すること。
※マウスイヤーとは?
主にIT業界の進歩・進展を指して、ネズミの成長速度のように速いことを表現した俗語
だから常に、このやり方が良いのか?他に良い方法がないのか?と日々考え、調べ、工夫改善を行う。そして、視野を広く持ち、業界のニュースだけでなく海外の動き、社会課題に興味を持つよう努力するのだ。
息子は少し慣れた業務で、「これは、こうしたら早いんちゃう?こんな風にしてもええん?」と聞いてきた。
「おー!ええことゆうな!発想がええ!」
(親バカか??)
低価格に打ち勝つために
一般的には、新入社員やったら「ゴチャゴチャ言わんと、さっさと言われたことやれ!」と思われることが多いかもしれない。
起業家おかんの場合は違う。新しいことを考える、見方を変えることに価値を置く。なぜなら、起業家になるということは、すでに皆がやっていることは、ビジネスとしては遅い。同じではダメなのだ。
もちろん基本が当たり前に出来た上ではある。しかし、人と同じことをしていて、自分を選んでもらおうとしたら、やはり違いが明確でないと負けてしまうのだ。
ビジネス取引において、良くある手法は他より安いというのを売りにすることがある。他社と比較されたとき、料金が安いと仕事を受注する確率は高くなる。価格設定は重要な要素ではあるが、それは戦略があってのことだ。
なぜなら、常に価格で勝負すると続かなくなる。
ビジネスの世界で生き残るための唯一の方法
この厳しいビジネスで生き残るには、大胆な発想と細やかな仕事、変化に対応できる機敏さがポイントだ。
他社と違う商品づくりやサービスを明確に打ち出し、実績を積むしか勝てない。あとは起業家としてのマインドに共感してもらえると拡大できる。
関西は特にサービス・アイディア・コンサル・デザインなどには予算が少ないと感じるが、いいところもある。地域性から来る親近感や同じ趣味や人柄が好き!みたいな共感でビジネスがスタートしたり、人から紹介をもらうことも多い。人情が厚いんやな。
オンリーワンとロンリーワン
過去、起業家おかんは、多くの事業を展開してきた。主軸はITなのでITを使った新しいビジネスモデルを事業化するのだ。失敗もあるし、時代と共に終了もある。
必ずしも事業がすべて上手くいくとは限らない。挫折を味わったときに、最も重要なことは、起業家のパッションである。あなたみたいな人は他にはいない。あなただから助けてあげる。と思って貰えること。起業家自身が「オンリーワン」でなければならない。
企業も大きくなると会社がブランド化されて、経営者が誰かは重要でなくなるケースはあるが、起業家は自身がブランドでなければいけない。時々経営者で事業の拡大もせず、変化も望まず、年中文句や愚痴を言っている人を見かけるが、起業家おかんはこのような人をもっとも近寄りたくないタイプの「ロンリーワン」と呼んでいる。
次回につづく・・・
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