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約束

「消えたがり」のわたしはとにかくしつこい
何をしてても「死にたい」と願う

友人から遊びに行こうと誘いを受ける
「あ、お別れのセレモニーだな
まるで小学校のお別れ遠足みたい」
嬉しいのと
やっぱりお別れなのかと悲しむ
そんなややこしいわたしがいる

いろんな約束ができなくなった
半年後のわたし
3ヶ月後のわたし
1ヶ月後のわたし
来週のわたし
明日のわたし
全く想像ができない

心配してくれるやさしい友人たちが
「またおしゃべりしようね」
「コロナが落ち着いたら会いましょう」
とかって言ってくれる
「うん、またおしゃべりしよう」
「ぜひ会いましょう!楽しみにしてる」
って、守れない約束ばっかりしている自分が大嫌いだ

「内側に閉じこもるのもいいけど
もっと周りを見てごらん
世界はやさしいよ」
そう言ってもらったけど
周りを見わたす元気がない
力が出ない
足元ばかり見ている
自分を埋めるための穴を掘り続けてる
足元の土を掘っている

心配かけるつもりはないんだけど
月に一度の習い事で
先生に「消えたい」とこぼしたら
そんなの絶対許さないと言われた
そんなことしたら、家族が悲しむよって言われた

うん
多分、きっと悲しむと思う
一生の傷になることは間違いない
でも、うちの家族はみんな強い
どんなに傷ついたとしても
ちゃんと乗り越えられる
そんな力の持ち主ばかりだ
本気でそう思っているんだが
どうにもそれは先生には伝わらないらしい

今まで知り合いが二人自死した
最初は高校の時
同じクラスの女の子だ
親しかったわけじゃないけど
やっぱりショックだった
同時に
その時もちょっぴり羨ましいって思ったんだった
そうだ 思い出した

数年前、職場の知人も亡くした
彼については、すごく落ち込んだ
いいなとは思わなかった
辛かったし、周囲の人たちも苦しんだ
今も思い出すと胸の奥がぎゅっとなる
でも、それでも、わたしたちは生きている

だからうちの家族もきっと大丈夫

・・・・って、説明しているのに
やっぱり理解してもらえない

そんなの許さないからね!と言われる

この引きとめられる感じは
「消えたがり」が大好きだ
とめられれば、とめられるほどに
力を増してくる
あ、心の綱引きで「生きたがり」が戦意を喪失した
そう感じた


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