今日の1冊(28) くろねこのかぞく
今日の1冊は、
ピョートル・ウィルコン作
ヨゼフ・ウィルコン絵
いずみちほこ訳
「くろねこのかぞく」
セーラー出版 (現らんか社)
(ネタバレありです)
石炭のように輝く 真っ黒な毛並みが自慢、立派な家柄の黒猫の夫婦 カシミールさんとカロリーナ奥さんに子ども達が生まれところから、物語は始まります。
4匹みんな真っ黒…と思ったら、最後に1匹だけ赤毛の女の子が。
名前はロザリンド。
黒猫の生活や習慣が合わず、ついに家を出ます。
「ママ、わたし 家を出るわ。
じぶんのじんせいは じぶんで きめたいの」
ずいぶん経ったある日、
テレビに 有名なロックグループのスターになった、ロザリンドの姿が!
そして、物語は ロザリンドの子ども達も出てきてハッピーエンドで終わります♪
「じぶんのじんせいは じぶんで きめたいの」
ロザリンドの名言です!
わかりあえない家族の葛藤。
まさかのロックスター!
時が経ち、違いを受け入れ合い、幸せに過ごす様子。
1989年第1刷発行の絵本ですが、今の時代にも響きます。
私がこの本を購入したのは大学生時代、作曲の課題の為でした。
お題が何だったか忘れてしまったのですが、当時の私は、絵本に音楽をつけよう、自分のテーマを決め、この本を購入して作曲をしました。
イメージが先行し過ぎて、実力不相応のアレンジに挑戦。
あまりに思うようにいかなくて、相当落ち込んだ覚えがあります。
(チャレンジが認められて、成績は悪くなかったのですが 苦笑)
今ならもっと面白く作れるかも!?
周りと合わなくても、自分を大切にして、
ついにはロックスターにまでなっちゃうロザリンドの姿に、元気と勇気が湧いてくる1冊です。