お父さんと私⑯ 父への抑圧していた思い
父が亡くなった。
深い悲しみの中にいる時がある。
けれど同時に
自由への開放を感じる時がある。
そんな自分に嫌悪した。
父はよく、「自分は長くない」と子どもだった私たちに言う人だった。飛行機に乗って出張に行く前日、「飛行機が落ちて死ぬかもしれないから覚悟しとくように」と言われた。それが冗談だったのか、本気でそう思っていたのか、父の心はわからないが、素直な子どもの私は真に受けた。お父さんが死んでしまうと思うと、怖くて怖くてしかたなかった。
お父さんが無事に帰ってきますように