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屈曲型腰痛に対する評価②〜腰椎骨盤リズムから紐解く各関節の評価法〜


こんにちは!こじろうです(@reha_spine)です。

今回で4回目の投稿になります!

初めからの内容としては、



となります。


前回の『屈曲型腰痛に対する評価①〜腰椎骨盤リズムを中心に〜』では、以下の内容を投稿させて頂きました。

☑︎体幹屈曲時の腰椎骨盤リズムのメカニズム
☑︎腰椎骨盤リズムの評価ポイント
☑︎代償動作の見極め方


そして今回の内容としては、

前回投稿の記事で腰椎骨盤リズムのメカニズムと評価方法の確認を行い、代償動作を見分ける方法などを確認しました。
そして、今回は最終的にどこに問題が生じ、リズムが乱れているのかを評価し、治療ターゲットを絞ることができるよう、各関節の評価法を説明していきたいと思います。

腰痛治療ももちろんそうですが、股関節疾患の方にも使える評価方法なども載せています^ ^


今回の記事はこんな方にオススメな内容になっています。

☑︎体幹屈曲時の疼痛について理解を深めたい方
☑︎腰椎骨盤リズムから見えてくる問題に対して更なる詳細な評価法を知りたい方
☑︎腰痛の評価・治療スキルを上達させたい方

その他でも腰痛治療に関して興味のある方や悩まれている方は参考になる内容だと思いますので、ぜひ読んで頂けたらと思います。


では早速いってみましょう。

▶︎腰椎骨盤リズムから紐解く評価

前回記事の冒頭でも言いましたが、屈曲型腰痛の主な原因としては、


『腰椎への局所的なhyper mobility(過可動性)』


が原因となることが多いです。


hyper mobilityになる要因としては主に、以下のようなことが挙げられます。

【腰椎のhyper mobilityの要因】
☑︎股関節の屈曲制限
☑︎骨盤前傾不足(仙骨の傾斜角不足)
☑︎上位腰椎や胸椎の屈曲可動性の低下

逆に、腰椎のhyper mobilityを起こしやすい3つの要因がうまく連動することにより、体幹屈曲時の腰椎・骨盤の正常な動きが生まれます。

※「骨盤前傾不足(仙骨の傾斜角不足)」に関しては前回の記事にて骨盤アライメントの評価法や画像所見の見かたについて詳細を記載していますのでそちらをご覧下さい。

今回の記事では①腰椎骨盤リズムの評価と、これらの②腰椎のhyper mobilityの要因3つを組み合わせながら、より治療ターゲットを絞り込めるよう評価ポイントを説明できたらと思います。

▶︎腰椎骨盤リズム

前回の復習になりますが、健常成人では最大に前屈すると、

股関節は屈曲70°
腰椎は屈曲40°

可動します。

そして、前屈していく際、はじめは腰椎主体の動きですが、徐々に骨盤や股関節中心の動きになっていきます。
※こちらの詳細に関しては前回の記事に載せております。

▶︎腰椎骨盤リズムと股関節屈曲制限

腰椎骨盤リズムの評価にて下の写真のように股関節屈曲可動域(骨盤前傾不足)が疑われた場合にはまず、股関節の屈曲可動域をチェックしてみましょう!!

画像1


ここで注意しなければいけないのが、一般的に教科書で習う股関節可動域の参考値は125°ですよね。


しかし、この可動域は股関節屈曲と骨盤後傾の複合運動により生じる角度になります。


そのため、『股関節単独の可動域』を測定する必要があります。


▶︎股関節単独の屈曲可動域とは

股関節単独の屈曲可動域に関して以下のような報告があります。

股関節疾患がない新鮮凍結遺体にて21股関節で検討した研究において、骨盤を固定し、股関節中間位にて股関節を屈曲していくと屈曲角度は平均93°であった。

これは、軟部組織を除去した骨盤と大腿骨で股関節の屈曲角度を測定し、臼蓋と大腿骨頸部が衝突する平均角度を示しています。

前捻角などの骨格形態や他の要因もあるため個人差はありますが、一般的に言われている股関節の屈曲角度に関しては、骨盤の後傾や腰椎の後弯が伴う事を念頭に置く必要があります。

純粋に股関節が屈曲する角度が93°であれば、テキストなどに用いられている股関節屈曲角度の参考値では、30-40度は骨盤の傾きであることが理解できます。1) 

そのため、股関節単独の屈曲可動域を測定する際には骨盤の代償を止めておく必要があります。

では骨盤の代償を抑制しながら測定する方法を紹介します!!


【①両側PSISの下にタオルを入れて測定】

画像2

姿勢は仰臥位とし、骨盤後傾を抑制するために両側PSISの下にタオルを入れます。

測定時に骨盤の後傾が抑制されていることを確認しながら股関節単独の屈曲可動域を確認していきます。


【②両手を入れて測定】

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