定年、そして、起業。その前に10年前に始めた「起業ノート」をのぞいてみる
来春で60歳、定年。そしてすぐに起業予定です。年末になり、ソワソワしてきました。上司も同僚も、僕が会社を去ることを前提に仕事の話をします。自分がやっていることをどう引き継ぐか、とか、誰に引き継ぐか、とかそういう実務レベルでの退職後の話をしていると、あっという間に卒業の日が来るんだな、と思い、やや緊張してきます。
そろそろ、モードを切り替え、起業後の準備を本格的にしなければならない、と思ってたところ、ふと、2015年から描き始めた「起業ノート」を読み返してみたいと思い、納戸から1冊目をひっぱり出し、眺めることにしました。
この起業ノートに本当に支えられました。今も書き続けてます。頭の中のもやもやをクリアにしたり、起業家、実業家、コンサルタントの本を読んで気になった文章を書き留めたり、仕事で行き詰まった時に思いの丈をぶつける場として利用してました。
このノートを書き始めた2015年頃は、数年後に起業しようと考えていたのですが、最終的には60歳まで会社にいる事になりました。でもそれは、それで結果的によかったと思ってます。2011年から新規事業開発の一環で海外スタートアップと日本企業の協業推進をしていて、このノートを書き始めた時もフランスとイギリスのスタートアップと協業していて、うまくいかずにもがき苦しんでいましたが、ようやく10年の年月を経て、来春、某日本企業と海外スタートアップの協業ビジネスがスタートするのですが、そのプロジェクトの全面支援をすることができ、卒業前にようやく形にする事ができました。ぎりぎり間に合いました。感無量です。
さて、このノートの1ページめには、当時50歳だった自分が、起業にあたっての稚拙な事業領域の方向性を書いてます。
驚いたことに、今、やっている事がそのまま書かれてます。このノートから約10年。つまり、僕は、ずーっと同じ仕事に熱中して、飽きもせずにやり続けているということです。さらには、定年後、起業して、さらにやり続けることになりました。好きな仕事をし続けることのできた大変ラッキーなサラリーマンなのかもしれません。
その一方、このノートには、ライフネット生命保険株式会社の創業者で現在、立命館アジア太平洋大の学長特命補佐である出口治明さんの著作から引用した以下のような文章が書かれてあって、その当時、自分はどのような仕事生活を送っていたのかが垣間見れます。(著作名わからず。すみません)
2011年から海外スタートアップとの協業を始めて、失敗の連続でした。2015年の、この当時も大変苦労していたので、出口さんの本を読み、その中に、自分を鼓舞するようなこの文章を見つけ、感激し、書き取ったのだと思います。
そして、この10年、この文章に支え続けられてきたように思います。
たくさんの失敗をさせてもらった勤務先の会社に感謝です。部下はつけず、一人でこなし、仕事は自ら作って取ってきて、自分の給料カバーできるくらいの儲けを出す事を条件で、失敗続きの、この仕事を続けさせてくれた、厳しい元上司にも感謝してます。
恩送りということで、次は、僕が日本の若い人、アジアの若い人を応援する番です。がんばります。