タミル・ナドゥ満喫ツアー 6日目 ラーメーシュワラム → マドゥライ
昨日の晩に目撃してしまった奇祭の衝撃が強すぎたせいだろう。
ナーバスになってしまい、あまりよく寝付けなかった。
世界に体を痛めつける祭りがあることは知識として知っていたが、実際にその光景を目の当たりにすると、あまりの不条理さ(当人たちにとっては意味のあることなのだろうが)に混乱してしまった。
ラーメーシュワラム観光の目玉は、夜明けの沐浴場である。
夜明けの1時間前に起きて、宿から程近い沐浴場に向かう。
早朝5時半。
もう多くの人が集まっている。
人が多い分それなりに騒がしいが、昨晩の狂気が嘘のような穏やかさである。
ぼくは縁石に腰掛けて、人々の様子をじっと見ていた。
心なしか、体がだるい。
ん?
人工芝のサンダル。
ちくちくしないのかな。
7時頃、安宿に戻って睡眠をとった。
2時間ほどで目覚めたが、全身が汗でびっしょりだった。
ラーメーシュワラムはとにかく蒸し暑い。
気温自体はそこまで高くないのだろうが、湿度が高く、常に低温のサウナに入っているような気分だ。
そして、体がだるい。
強行的な旅程が続いており、無理がたたったのかもしれない。
ぼくは次の町に移動する決意をした。
本当は岬の突端にも行ってみたかったのだが、いつまでもこの島にいると、じわじわと生気が吸い取られそうな気がしたからだ。
さらば、ラーメーシュワラム。
島の中心のヒンドゥー寺院に少しだけ立ち寄って、昼前にはバスターミナルに着く。
次の目的地はマドゥライにした。
満員の路線バスに揺られること4時間。
マドゥライに到着。
体調は改善の兆しを見せず、マドゥライには3泊することにした。
今日は何もせずにホテルでダラダラと過ごした。
場合によっては、明日もホテルに籠ることになるかもしれない。
夕方、食事をとりに外に出た。
気温は40度近くまで迫っており、遠くのものがゆらめいて見えた。