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チェス会場に潜入……できず

度々note記事で取り上げてきたが、現在チェンナイ郊外のマハーバリプラムという場所でチェスの国際大会が行われている。

187の国や地域から、2,000人以上の選手が出場する大々的なイベントである。
開幕式の当日は、チェンナイ周辺の学校が臨時休校になるほど気合が入っていた。
日本ではあまり報道されていない「チェスオリンピアード」であるが、世界的には知名度の高い大会であるらしい。

YouTubeでライブ配信されていた開幕式を見てみると、オリンピックのようなパフォーマンスが披露されていたり、国旗を持った入場行進が行われていたりして、かなり大規模な大会なのだった。

というわけで日曜日、マハーバリプラムまで行ってみることにした。
チケットを購入していないので、会場に入ることはできないが、町中で国際大会の熱狂を味わえるかもしれないと目論んだからである。

牛乳パックもチェス仕様

チェンナイとマハーバリプラムを結ぶ大通りに面した塀には、チェスをモチーフにした絵がずらりと描き連ねられており、いやが上にも気分が高まる。
バスの窓際の席に座れなかったので、残念ながら写真はなし。

さて、1時間ちょいでマハーバリプラムのバスターミナルに到着。
が、特に変わった様子はなし。
あえていうなら、警察車両が多いことくらい。

海岸寺院周辺のゲストハウスが密集したエリアで警官の姿を多くみたので、警察官は安いゲストハウスに泊まっているのだろう。
選手や大会関係者は、会場となっているシェラトンを始めとした高級ホテルに宿泊しているのかもしれない。
地元のインド人に聞いてみたところ、「大会期間中は、ここら辺のホテルやゲストハウスは満室だ」とのこと。

確かに町中では西洋人の姿を多く見かけたが、もともとマハーバリプラムは西洋人観光客が多い場所なので、チェスと関係があるかはわからない。
何人かはジャーナリストなどの関係者だった可能性はある。

チェスオリンピアードの熱気は感じられないものの、世界遺産に登録されている海岸寺院の敷地内には、マスコットキャラクターのThambi君が佇んで、観光客を歓迎していた。

ビーチの公衆トイレにもさりげなくチェスのマーク

町中を軽く散策した後、大会会場の Four Points by Sheraton へ。
観戦チケットを持っていないため会場には入れないが、ホテルには入れるかもしれない。

ホテルの周りは即席のゲートで囲われており、中の様子がいまいち分からない。
ホテル周辺で大会関係者が歩いていたり、公式グッズを販売する店舗があったりするのかと予想していたのだが、そのような様子は全くない。

さりげない様子で潜入を試みたが、あっさり警察官に見つかって追い出されてしまった。
期間中、チケットを持っていない一般人はホテル内に入ることすらできないようだ。
あるいは、他の入り口があったのかもしれない。

ホテルの周りは本当に何もなかったので、すぐにマハーバリプラムの市内に戻る。
すると、海岸寺院の近くにあった池で何か祭事を行なっている

人垣の外から見ていたら、太鼓を叩いていたお兄さんに手招きされ、白と赤の粉で額に印を入れてもらった。

余談だが、ヒンドゥー教の神の中でシヴァ神とヴィシュヌ神の人気が特に高い。
シヴァ派の人々は縦線、ヴィシュヌ派は横線に額の印をつける。
額につけられた粉は横線だったので、この儀式はヴィシュヌ派のお祭りだったのだと思う。

無理やりチェスの話に戻すと、ここ数日、いろいろなインド人に「あなたはチェスをやりますか?」と質問している。
ほとんどの人が「yes」と答えるので、少なくともチェンナイでは人気の高いゲームなのだろう。

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