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6/27 天空の楽園ザンスカール①

ザンスカール(Zanskar)
ラダックの南、さらに幾重にも連なる山々に囲まれた地域がザンスカールだ。ほとんどの住民が仏教徒で、いたるところに大きなゴンパがある。外界との間をつなぐ峠道は、冬になると積雪で通行不能になってしまう。隔絶された土地ゆえ、ザンスカールには昔ながらの伝統的な生活様式がラダックよりもよく残っている。

『地球の歩き方 インド 2020〜21』P217

悲劇から一夜明け、ラダックらしい雲一つない朝を迎えた。
特に食中りではなかったようで、お腹の調子は元に戻っていた。

眠っただけだったゲストハウスを9時にチェックアウトする。
宿泊者名簿に記帳していると、「次はどこに行くのか」とゲストハウスの主人に聞かれる。
今いるパドゥム(Padum)という村から、10kmほど離れたカルシャ(Karsha)という村へ歩いていく予定だった。
カルシャにはザンスカール最大のゲルク派の僧院があるという。
すると、主人が「私はカルシャの高校で教員をやっていて、9時半に車で行くから、一緒にどうだい?」と誘ってくれた。
お言葉に甘えて、車に便乗させてもらうことにする。

切り立った絶壁にへばりつく僧院が見える。
ゲストハウスの主人は、カルシャ・ゴンパの入り口まで車で送ってくれた。

階段と坂道を登って、一番上の本堂まで行く。

本堂の中を見せてもらい、最上階からの絶景を堪能する。
頂きを白く染めた山々が美しい。

当初は歩いてカルシャまで行き、そのまま1泊するつもりだったが、車に乗せてもらったおかげで午前中でゴンパ観光が終わってしまった。
カルシャには宿泊施設や食堂があまりないようだったので、正午前にパドゥムに帰ることにする。
パドゥムまでは歩いて2時間半くらいだろう。
疲れたら途中でヒッチハイクすれば良い。
ただただ美しい景色の中をのんびり歩く。

何もない一本道を歩いていると、後ろからゆっくり走ってきたトラクターが傍らに停車し、運転手のおじさんが「乗ってくか」と手で合図した。
トラクターをヒッチハイクするという経験は滅多にできない。
ぼくは好意に甘えて、トラクターによじ上った。

13時頃パドゥムに到着し、食堂で昼食を食べる。

マトン・モモ・トゥクパ

昨日は深夜に到着し、今朝は村を散策することなくカルシャに行ってしまったのでよく分からなかったが、パドゥムは規模の割によく栄えた村だった。
ザンスカール中心の村だけあって、人や物が集まるのだろう。

食堂やゲストハウスもたくさんあり、ザンスカール観光の拠点としての役割も果たしているようだった。
適当なゲストハウスにチェックインし、仮眠をとる。

昼寝から目覚めると、昼食を食べてから全く体を動かしていないのに、猛烈に腹が減っていた。
昨日の腹痛が嘘のようである。
18時頃、夕食をとるついでに村を散策する。

マトン・野菜・トゥクパ

ゲストハウスはメインストリートに面していて、通りは老若男女で溢れていた。
目抜き通りとはいえ、ゆっくり歩いても10分弱で1往復できてしまうほどの小ささである。
ぼくは意味もなく3往復して、夕食を食べて、ゲストハウスに帰った。

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