タミル・ナドゥ満喫ツアー 11日目 カニャクマリ → 夜行列車
夜明けの1時間前に起きて、沐浴場まで行く。
まだ真っ暗だが、すでにたくさんの人が集まっている。
後ろの門が沐浴場の目印。
夜明けを待ち望む人たちでごった返している。
マジックアワー。
日の出の時刻を迎えるが、今日も水平線には靄がかかっていて、太陽の姿は見られない。
不意に、沐浴場がどよめく。
顔を上げると、赤くて丸い太陽が雲の切間から顔を覗かせていた。
まるで、赤と丸のイデアだ。
真剣に祈りを捧げる人。写真やビデオを撮影する人。
思い思いの朝を迎える。
今晩はついに夜行列車に乗る。
列車が発着するナガルコイル(Nagercoil)駅まで、バスで向かう。
カニャクマリのバスターミナルは、日本の田舎の学校のようなのどかな場所だ。
ちょっとだけ良いバス。ナガルコイルまでは1時間。
今まで長距離移動が多かったので、1時間はまるでワープのように感じる。
ナガルコイル・ジャンクション駅。
夜行列車の発車まで9時間もあるが、相変わらずお腹の調子が悪いのでひたすら駅で待機する。
アッパークラス(エアコン付き車両)乗客用の待合室。
ただ、チケットを確認する人がいないので、実質誰でも利用できる。
あっという間に夜。
なんだか雰囲気が出てきた。
暗くなって人も少なくなったが、特に危険な雰囲気は感じない。
インド人のおじさんたちが大喧嘩してたけど。
インド人は声がデカいし、よく口論をしている。いかにも議論好きな国民性である。
ぼくが予約した車両は3Aクラス。
エアコン付きの車両の中で、最も等級の低い車両である。
ホテルでもそうだが、インドではエアコンの有無によって料金に差が出る。
例えば、同じベッドスタイルの車両でも、エアコンなしだと350ルピーなのに対して、エアコンありだと915ルピー。
エアコンが付いているかどうかだけで、1,000円弱の差があるのだ。
だからエアコン付き車両は、ある程度経済的に余裕のある人が乗っており、その分治安面での心配が減る。
外国人が夜行列車に乗るときは、エアコン付きの車両を選ぶのが無難である。
エアコン付き車両には洋式トイレもあった。
普通に清潔感がある。
以上、11日目が終了。
初体験の夜行列車、意外と快適である。