ティルマラ参拝記(前編)
アンドラ・プラデーシュ州の南部に、ティルマラ(Tirumala)という宗教都市がある。
ヴィシュヌ神の化身であるバラジ(ヴェンカテーシュワラ)を主神として祀るヴェンカテーシュワラ寺院があり、インド中から集まる巡礼者数や寄付金額は世界有数の規模を誇る。
インドのみならず、世界でもトップクラスの「聖地」でありながら、日本で発行されるガイドブックではほとんど紹介されることがない。
そんなティルマラに行って来たので、当地の様子を写真多めでここに記しておく。
ティルパティ(Tirupati)
ティルマラは標高1,000mほどの小高い山の上にある。
麓の街をティルパティと言い、ここがティルマラ巡礼の拠点となる。
まずは、チェンナイのコヤンベトゥ・バスターミナルからバスに乗る。
バスは第1ターミナルの奥の方から発車。
さすが聖地だけあって、バスは頻繁に出ている。
4時間後、ティルパティに到着。
ちょうどティルパティを訪れた日が、テルグ映画界の大スター、ラーム・チャランの誕生日で、それを祝うポスターが街中に貼られていた。
ティルパティ自体も寺院都市を形成しているのか、街中には大小様々なヒンドゥー寺院が見られた。
ティルマラ参拝の際には、面白い風習がある。
それは、頭髪を剃り上げるということだ。
そのためティルパティには、老若男女問わず剃髪した人がたくさんいる。
実際にチェンナイで生活していると坊主頭の人をたまに見かけるが、彼らはティルマラ巡礼を果たした人たちなのだろう。
初日はティルパティに宿泊し、ティルマラへは翌朝に行くことに。
ティルマラへ
ティルパティ・ティルマラ間はバスで1時間。
しかし、歩いて山頂まで行く人のための巡礼道もある。
Googleマップ上では約3時間を要すると書いてあったが、せっかくなので歩いて登ってみることにした。
歩行者用の巡礼道はサドゥー(ヒンドゥー教の修行僧)などの敬虔な信者しかいないと思っていたが、実際は家族連れが多かった。
階段はしっかりと整備されており、等間隔で小さな屋台が出ている。
家族や友達同士で賑やかに登っていて、まるで遠足のような雰囲気である。
レジャー感覚で来ている人もたくさんいるのだろう。
後編へ続く
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